20代からの差をつけるマネープラン(11)

お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)

20代からの差をつけるマネープラン(11)

○マネー管理のための4つの口座・・・3つめは特別費口座

 給料をもらったら、生活費分だけを口座(生活口座)に残して、あとは別の口座に振りかえるのが、お金を貯める王道だ。
 生活費1〜3か月分の緊急費は、イザというときのため、いつもMMF等にプールしておく。

 次は「特別費」だ。これをきちんとやっておかないとお金がたまらない。 
 家計相談で、月 5万円年60万円積立てつづけているのに、貯蓄が50万円しかないという人にときどきめぐりあう。不思議でしょ?なぜだと思う?

 こういう人は、貯蓄している一方で、同じ口座や別の口座から、取り崩して使ってしまうのだ。なぜか?

○毎月はかからないが、確実にかかるお金がある

 支出の記録をつけてみるとわかるが、出て行くお金には、毎月かかるお金と毎月はかからない(が確実にかかる)お金というのがある。後者を特別費と呼ぶことにする。
 貯めているのに貯まらない人は、特別費を忘れてしまって、収入から生活費を引いた分は、全部貯蓄できるとカン違いしているのだ。

 毎月かかるお金は、家賃(住宅ローン)、光熱費、通信費、新聞代、食費、交際費、月払いの保険料、こづかいなど。
 毎月はかからないけど、確実にかかる特別費には、年に1回の帰省費、アパートの更新料、2〜3年に1度のケータイ電話の買い替え費、3〜5年に1回のパソコンやAV機器の買い替え費、車検費用などがある。

 この特別費、生活口座においておくと使いこんでしまうおそれがあるので、専用の口座にうつすのが正解だ。

○手取年収の1〜2割を専用口座に

 特別費がどのくらいかかるかは、ライフスタイルによって違うが、だいたい手取り年収の1〜2割くらい。前年の支出記録をつけている人は、見直してみるとだいたいの目安がつくだろう。

 特別費口座は、自由に出し入れできる機能が必要。入れてから1〜3年くらいで使うお金なので、利回りは気にしなくていい。生活費と分けて管理するということが、いちばんのポイントだ。

 月々の給料とボーナスから1割ずつを、特別費口座に入れていってもいいし、ボーナスの2〜3割を入れるようにしてもいい。ただし、どちらの場合も、すぐに決めた金額をうつすことが大切。

○買い物は、特別費口座の残高の範囲で

 特別費口座として、使いやすいのは、銀行の貯蓄預金、郵便局の貯蓄貯金、証券会社のMRFなどだ。
 個人的にはMRFを使っている。まず給料日に、生活口座から特別費分と将来のために殖やす分(これは次回お話する)の合計額を、MRFに振り替える。 MRFから投資信託を毎月一定額買うので、特別費分が自動的にMRFに残るしくみだ。

 パソコンやオーディオを買う時、予算を決めるのは結構難しい。やはり最新機種の高価なものに目が行く。そんなとき分割やリボ払いで買うと、どんどん金額が膨らんでしまう(クレジットカードの分割払いやリボ払いはもちろん禁じ手だ)。

 買い物をするときの目安は、特別費の残高で買えるかどうか。これなら、借金せず無理せず、自分の身の丈にあうものをえらべる。
 もっと高価なものが欲しければ、特別費の積立をふやすことだ。それにはたぶん、収入を増やすことをめざさなくちゃね。

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