お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)
<車のお金を考える>
○ お金がたまらない人と「車」
いろいろな家計を見てきた結果、「貯蓄」と「車」には大いに関係があることがわかった。お金がたまらない人や家庭は、次の二つの問題を持っていることが多いのだ。
1.収入から考えて”高すぎる”車を持っている
2.ローンで車を買っている
この2点があると、なぜお金がたまらないのだろうか。
まず高い車は維持費も高い。ガソリン代、保険料、税金、車のアクセサリーなど全部が、小さくて安い車の何割か余分にかかる。
たとえば、100万円前後の小型車だと、維持費(駐車場代のぞく)が年間20〜30万円ですむところ、250万円のワゴン車クラスだと年間40〜50万円になる。 もともと150万円余分に使っているのに年10〜20万円高くつくので、5年では200〜300万円もよけいにお金を使うことになる。これでは、お金はたまらない。
○ 車のローンは恐ろしい
しかも車の値段が高いということは、ローンで買うことになるケースが多いということだ。これがまた恐い。最初の車をローンで買ったために、「車というのはローンで買うもの」と勘違いしてしまう人も少なくない。
まず、数十万円の頭金を払って5年のローンを組む。ローンが終わるとその車を下取りに出し、その代金を頭金にしてまた5年のローンを。そのローンが終わるとまた・・。
これを繰り返すと、半永久的に車のローンを負い、その利息を払い続けることになる。いったいどのくらい払うことになるだろうか。
22歳から72歳まで50年間、車に乗ることとする。頭金を50万円ほど用意して200万円のローンを借り、5年ごとに買い替えそのたびに200万円のローンを借りるとしよう。車のローンの金利を10%とすると、支払う利息の総額はなんと約500万円となる!
1と2を組み合わせると、22歳から72歳までの50年で車に使うお金はこんなに差が出る。
高くない車を現金で買う人 =2500万円(車100万円 維持費年30万円) 高すぎる車をローンで買う人=5500万円(車250万円 維持費年50万円利息500万円)
3000万円って、家とか老後資金とか子ども2〜3人分の教育費の金額だ。
○ 車を持つならマネープランをしっかり
別に、一生100万円の車に乗りなさいと言っているわけではない。
でも車を買うときは、この数字を思い出してほしい。車を買うときにローンを使わないこと(すでにローンで買ってしまった人は、次から現金にすること)と高すぎる車を買わないことは、あなたの人生に大いにプラスの影響を与えてくれる。
では、高すぎる車とはいくらの車だろう。個人的には、手取り年収の3割を越える車はその人に「高すぎる」と考えている。
もちろん、本当に必要でなければ「車を持たない」というのも、積極的な選択の一つ。週末はレンタカーを利用し、平日はタクシーをうまく活用することで、車を持たない不便を解消し、かつ車を持つよりずっと安く上げることは可能だ。
車を持つ生き方を選ぶなら、車種やメーカーだけでなくお金の面にもしっかりこだわって、一生上手に付き合ってほしい。
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