お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)
40代から知っておけば鬼に金棒です。
住宅ローンを見直そう(1)
50代できちんと考えておきたいことのひとつは「住宅ローン」だ。住宅ローンがどうなっているかで、退職後の資金繰りが大きく変わってくるからだ。
理想は、退職までに返済が終わること。60歳退職なら60歳までに、65歳退職なら65歳までに終われば、退職後の収入が年金だけになっても、生活費の半分以上をカバーできるはずだ。
しかし30代以降に、住宅ローンの最長の35年のローンを組んでそのまま、繰上げ返済や借り換えで期間を短縮していない場合は、退職後もローンが続く可能性がある。35歳で35年ローンを借りていれば終わるのは70歳。40歳で35年ローンなら終わるのは75歳だ。
退職後もローンが続く人は、まず、退職時のローン残高がいくらなのか、調べてみよう。借りたときの「返済予定表」か、毎年送られてくる「報告書」で確認できる。この残高をどうするか、方法は3つある。
1、退職金で一括返済する。
2、現役中に繰り上げ返済して、退職前に終わるようにする。
3、退職後も返し続ける。
退職金はたっぷり、残高は少しという人なら、1の方法でいいだろう。 退職後も、年金収入や不動産収入がたっぷりあり、キャッシュフローにゆとりがあるなら、3の方法でOKだ。
しかし、ごくふつうのサラリーマンならなんとか2を実行して、退職までに完済したい。
いくら繰り上げ返済すれば退職までに完済となるか。退職時の残高と同じ額を繰り上げればいい。どこからその資金を捻出するか算段してみよう。今、手元に余裕資金があるなら、それを繰上げ返済に充てられる。でも、そうでなくてもいくつか手段はある。
1、大学在学中の子どもが独立しゆとりができたら、その分を返済にあてる2、妻がパートタイムなどの仕事をはじめ、その収入を返済にあてる
3、子どもが独立した後も、家に住むようなら、部屋代や食費を徴収し、 それを返済にあてる。
4、親から相続した資産を返済にあてる。
いつ、どの対策を実行するか、きちんと決めておくことが大切だ。
繰り上げ返済のことを真剣に考えていなければ、就職した子どもから部屋代を徴収しないまま、こどもが結婚して出て行ってしまうかもしれない。妻の収入も、
なんとなくどこかへ消えてしまうかもしれない。
住宅ローン返済額が年120万円それ以外の生活費が360万円なら、年480万円の収入を確保しなくてはいけないが、住宅ローンがなければ360万円ですむ。 負債を減らして貸借対照表を小さくし、退職後の資金プランをシンプルにする。
そのための対策を50代から立てておき、時を逃さず実行する。これがポイント。 次回は住宅ローンの借り換えについて考えてみよう。
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