退職後プランの前に50代プランを

お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)

退職後プランの前に50代プランを

■ツアー客は60代以上ばかり 

 50代の人に退職後に何をしたいかと希望を聞くと、多くの人が「海外旅行」と答える。それは悪くない。でも海外旅行に行きたいなら、退職まで待たなくてもいいんじゃない、と今回は提案したい。

 先日、家族でイスラエルへ旅行した。旅行は普通フリーで行くが、今回は場所が場所なので、安全優先でツアーに参加した。学校が休みの時期ではないこともあってだろう他のツアー客はほとんど60代。帰りの飛行機はスイス経由だったが、スイスから乗り込んだ日本人団体客も多くは60代以上のようだった。
 で、傍で見ていて感じたのは、60代の旅行はけっこう大変だなということ。ツアーなので言葉や各種手配の心配はないが、観光のためかなり歩き回る。万歩計を持っている人がいて1日だいたい7000〜1万歩だと教えてくれた。 ツアー後半になると「バスの中で待っています」という人がチラホラ出てきた。頑張っておられるがつらそうな方もいた。死海では、高齢の日本女性がうまく浮けずにバタバタともがき、あやうくおぼれそうになっていた。

 個人差も大きい。英語や外国語ができる人、体力年齢が若い人、旅慣れている人は、そうでない人よりずっと旅行を楽しんでいるようだった。

 もちろん60代でも、70代でも、80代以上でも海外旅行は楽しめる(15年ほど前、モルディブで90歳のレニ・リーフェンシュタールがスキューバ・ダイビングをしているのに出会ったことがある)。しかし旅をどう楽しむか、楽しめるかは、やはり健康年齢や精神年齢にかかわってくる。感動力や体験力は少しずつ衰えてくるのが現実。新しい体験に挑戦し深い感動を味わうためには、旅を先延ばしにしないのがよさそうだ。

■退職後だけでなく、来年の海外旅行費用を

 旅慣れているかどうかは、退職後の資金プランにも影響する。慣れていれば、日本のオフシーズンに、現地の気候がいい時期を選んで、安いツアーやフリーで出かけることができる。たっぷり楽しんで予算をぐっと低くできるのだ。
 今から旅行経験を積めば、60代以降の楽しみはぐんと厚くなり、逆に費用は安くできる。そのために、語学マスターや健康づくりにも精を出したい。 働き盛りで仕事の責任も重い50代、休みを融通するのは簡単ではないが、無理をしても挑戦する価値は十分ある。
 退職後にだけ「海外旅行費」を見積もるのではなく、50代の今、来年の、再来年の海外旅行計画を練り、その費用を計上したい。

 ところでイスラエル。日本で入ってくるのはネガティブな情報ばかりだが、いざ現地に行ってみると、世界中からの旅行客で溢れかえり、街は活気に満ちていた。銃を抱えた兵士(男性も女性も)はあちこちで見かけたが、危険を感じることは全くなかった。
 紀元前から残る遺跡はやはり圧巻。興味のある方、お勧めします。

中村芳子
ファイナンシャル・プランナー/アルファ アンド アソシエイツ代表
http://www.al-pha.com/fp/

※本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、マネックス証券の意見 ではありません。■ツアー客は60代以上ばかり 

 50代の人に退職後に何をしたいかと希望を聞くと、多くの人が「海外旅行」と答える。それは悪くない。でも海外旅行に行きたいなら、退職まで待たなくてもいいんじゃない、と今回は提案したい。

 先日、家族でイスラエルへ旅行した。旅行は普通フリーで行くが、今回は場所が場所なので、安全優先でツアーに参加した。学校が休みの時期ではないこともあってだろう他のツアー客はほとんど60代。帰りの飛行機はスイス経由だったが、スイスから乗り込んだ日本人団体客も多くは60代以上のようだった。
 で、傍で見ていて感じたのは、60代の旅行はけっこう大変だなということ。ツアーなので言葉や各種手配の心配はないが、観光のためかなり歩き回る。万歩計を持っている人がいて1日だいたい7000〜1万歩だと教えてくれた。 ツアー後半になると「バスの中で待っています」という人がチラホラ出てきた。頑張っておられるがつらそうな方もいた。死海では、高齢の日本女性がうまく浮けずにバタバタともがき、あやうくおぼれそうになっていた。

 個人差も大きい。英語や外国語ができる人、体力年齢が若い人、旅慣れている人は、そうでない人よりずっと旅行を楽しんでいるようだった。

 もちろん60代でも、70代でも、80代以上でも海外旅行は楽しめる(15年ほど前、モルディブで90歳のレニ・リーフェンシュタールがスキューバ・ダイビングをしているのに出会ったことがある)。しかし旅をどう楽しむか、楽しめるかは、やはり健康年齢や精神年齢にかかわってくる。感動力や体験力は少しずつ衰えてくるのが現実。新しい体験に挑戦し深い感動を味わうためには、旅を先延ばしにしないのがよさそうだ。

■退職後だけでなく、来年の海外旅行費用を

 旅慣れているかどうかは、退職後の資金プランにも影響する。慣れていれば、日本のオフシーズンに、現地の気候がいい時期を選んで、安いツアーやフリーで出かけることができる。たっぷり楽しんで予算をぐっと低くできるのだ。
 今から旅行経験を積めば、60代以降の楽しみはぐんと厚くなり、逆に費用は安くできる。そのために、語学マスターや健康づくりにも精を出したい。 働き盛りで仕事の責任も重い50代、休みを融通するのは簡単ではないが、無理をしても挑戦する価値は十分ある。
 退職後にだけ「海外旅行費」を見積もるのではなく、50代の今、来年の、再来年の海外旅行計画を練り、その費用を計上したい。

 ところでイスラエル。日本で入ってくるのはネガティブな情報ばかりだが、いざ現地に行ってみると、世界中からの旅行客で溢れかえり、街は活気に満ちていた。銃を抱えた兵士(男性も女性も)はあちこちで見かけたが、危険を感じることは全くなかった。
 紀元前から残る遺跡はやはり圧巻。興味のある方、お勧めします。

中村芳子
ファイナンシャル・プランナー/アルファ アンド アソシエイツ代表
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※本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、マネックス証券の意見 ではありません。

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