シンガポール出張

シブサワ・アンド・カンパニー渋澤健が綴る「オルタナティブ投資」の世界。「オルタナティブ投資」が目指す絶対的収益の根源とは?(現在は更新しておりません)

シンガポール出張

 このコラムを読んでいただいているころ、私は久しぶりのシンガポール出張です。この度、マネックス・ビーンズ証券が販売するファンド・オフ・ファンズ「アジア・フォーカス」の投資委員会の初会合に出席するためです。

 ご承知のとおり、「アジア・フォーカス」はアジアと日本戦略に特化するヘッジファンドに、共同運用でお互いの「エッジ」を貢献する、ユニークなものです。日本側の運用を担当するのはマネックス・オルタナティブ・インベストメント(MAI)で、アジア側を担当するのはシンガポールの政府系投資会社のタマセック(Temasek)の子会社であるフルトン(Fullerton)です。

 タマセックは世界から一目置かれる投資家でありますが、フルトンは1990年にタマセックの内部的運用組織として設立された以来、世界の株式、債券市場、そしてオルタナティブ投資に実績を上げた後、2003年末に外部に子会社としてスピンアウトされた運用会社です。

 MAI側からは私以外に、インベストメント・オフィサーである白木信一郎とリスクマネジメント・オフィサーである豊田一穂が参加します。 私自身はヘッジファンド関連の経験は15年以上、内5年間は米大手ヘッジファンドに勤めました。白木は某大手銀行で90年代の半ばからヘッジファンド投資を担当していて、日本の金融機関における投資家で最も熟練した経験者であります。豊田は大手米投資銀行、米系ヘッジファンド、そして数年前に国内独立系ヘッジファンドの創業メンバーに加わり、一筋リスクマネジメントに特化している頼もしい人物です。こちら側もオルタナティブ分野に関してはなかなかのチームではないかと自負しています。

 今回のファンドは共同運用されるので、お互いの投資プロセスやリスクマネジメントの考え方をすり合わせてから、マネジャー配分に取り掛かります。お互いにアジアと日本のマネジャー候補のデューデリジェンス・レポートを準備し、各候補の運用実績、運用会社の背景、戦略概要、投資プロセス、リスクマネジメント体制、マネジャー経歴、定量分析、バックオフィス体制のチェック、そしてマネジャーの照会など様々な角度からヘッジファンドを十分に吟味してから最終候補へと絞ります。投資した後もモニタリングや新規候補の分析・配分討議などで少なくとも週一ぐらいのペースで電話会議を開催しそうです。やはり、コミュニケーションは重要です。

 国内の個人投資家や機関投資家から興味を示していただけるファンドであると思いますが、海外投資家からもかなり強い関心を寄せられるのではと確信しています。なぜならヘッジファンドマネジャーの数は欧米と比べると圧倒的に少ないのですが、そういう意味では、まだ発掘されていない有望なマネジャーも存在するという可能性を潜んでいる投資のフロンティアであるからです。がんばります。

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