2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)
資産設計に大切なことは、運用益から運用に関わるコストを差し引いたもの、(ネットの)運用リターンをどうやって引き下げるか、です。
運用リターン = 運用益 − 運用コスト
金利水準や株式相場の環境にかかわらず、コストは常に最小になるよう工夫をすべきですが、特に現在の超低金利の環境では、コストが運用リターンに占める比率が高くなります。例えば100万円を普通預金に1年間預けて利息金額は金利0.02%として200円(税引き前)。これでは振込み手数料で無くなってしまうような金額です。
証券取引でコストというと株の売買手数料に目が行きがちですが、マネックスのようなオンライン証券を利用される方にとって大切なのは入出金にかかる手数料です。今回はこれを考えてみます。
<証券会社からの出金>
まず、証券会社からの出金ですが、証券会社持ちで無料あれば一番です。せっかく運用した資金が出口でまた目減りするのは避けたいですよね。
<証券会社への入金>
今度は、証券会社への入金です。一律無料にしている証券会社もあるようですが、工夫をすればどの証券会社への入金でも無料にできるのです。マネックス証券を例に取ると、総合口座に無料で入金する方法は3つあります。
(方法1)富士サイバーバンク マネックスバージョン
富士サイバーバンクマネックスバージョン(富士銀行スーパーデビットサービス)は、マネックスのホームページにあるボタンで、富士銀行にある預金をマネックス口座にリアルタイムで移動させることのできるサービスです。
(方法2)マネックス≪セゾン≫カードを使って郵貯ATMから
2002年3月29日までの期間限定ですが、マネックス≪セゾン≫カードを使った郵貯ATMからの入金も手数料無料です(一旦手数料は差し引かれますが、翌月初にキャッシュバック)。郵貯しか近くに無い方はこちらも便利です。
(方法3)新生銀行から振込み
新生銀行というと一般にはあまり知名度が高いとは言えませんが、振込み手数料がすべて無料です。インターネットを使って新生銀行からマネックスの証券総合口座に振り込めばコストはかかりません。
さらにIY(アイワイ)バンクと提携し、セブンイレブンなど日本国内に2500店舗(2002年2月14日現在)のATM端末を設置し、24時間365日新生銀行のキャッシュカードが入出金がいつでも無料で使えるようです。
実は個人的には新生銀行を愛用しています。1月からは給与振込みも新生銀行にして、そこから家賃や駐車場代、公共料金を引落している銀行口座、そしてマネックスに無料で振込みをしています。そしてキャッシュが必要になると近所のセブンイレブンで。
銀行のサービスは日々変化しています。他にもコストを下げる技があるかもしれません。もっといい方法があれば是非教えてください。
(マネックス証券 資産設計部 内藤忍)
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