2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)
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初回利率0.77%の個人向け国債
9月2日に「個人向け国債(第4回)」の発行条件が決まりました。
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/p150902_2.htm
マネックス証券でも10日から販売を開始する予定です。「個人向け国債」については2003年1月24日のマネックスメールのこのコラムでも取り上げました(資産設計への道〜その53 個人向け国債、最終チェックポイント参照)。今回は初期利子の適用利率が年率0.77%となり、この金利水準であれば購入したい、という方も多いと思います。
そんなわけで今回は個人向け国債についてもう一度チェック、です。
● 金利の決定方法
個人向け国債は10年の変動金利商品です。初回の利率は年利0.77%となっていますが、これは最初の半年だけで今後半年毎に見直されます。
適用利率は10年の国債の金利を基準金利として「基準金利−0.80%」で計算されます(ただし最低利率は0.05%)。今回は10年固定利付国債の入札結果から基準金利が1.57%となり、これから0.80%を差し引いた0.77%が初回利率になったわけです。先週債券ベアオープン取り上げた時にも書きましたが、日本の長期金利は6月上旬から急上昇しており、今回の金利にはこの上昇分が反映されているわけです。
● 金利は手取りでいくらもらえるのか?
金利には20%の源泉課税されます。初回金利が0.77%ですから、100万円購入した場合、半年後の税引き後手取り金額は3,080円となります。
変動金利商品ですから今後長期金利がさらに上昇すれば基準金利も上昇し、利率も上昇が期待できますし、その逆も然り、です。
実際2003年4月に募集した時は初回金利が0.05%で100万円購入した場合手取りはわずか200円でしたが、今回の金利見直しで0.77%が適用金利になりました。買った時の金利に関わらず将来の金利収入が変動するわけです。
● 購入の際の注意
購入する場合、いくつかの注意事項をあげておきます。
まず手数料です。マネックス証券ではかかりませんが、金融機関によっては口座管理料がかかるところもあるようです。無駄なコストのかからない金融機関で購入しましょう。
次に中途解約についてです。1年経過すれば満期前に解約(換金)する時は、国が額面で買い取ってくれます。しかし解約前2回分(約1年分)の利息相当分(税引き前)が手数料として引かれます。中途解約すると手数料で元本割れする可能性もあります。少なくとも2年程度は保有できる資金を使って購入しましょう。
● 買うと決めたら・・・
第4回の「個人向け国債」は現在各販売会社が募集割当希望額を提出しており、来週割当金額が決定します。マネックス証券でも10日の朝8時から画面上から募集を開始する予定で準備しています。
前回まではあまり人気のなかった個人向け国債ですが、今回は金利水準が上昇したことで今までよりは人気化しそうです。確実に購入したいというかたは早めに申込をしておきましょう。
今回の話のまとめ−−−−−
今回の個人向け国債は初回金利0.77%
購入するなら少なくとも2年以上保有できる資金で
買うと決めたら早めにお申込を
ではまた来週・・・。
(マネックス証券 資産設計部 内藤 忍)
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