マネックスFXで考える長期投資、短期投資

2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)

マネックスFXで考える長期投資、短期投資

年末になり市場参加者もだんだん少なくなってきました。日本も朝の電車はあまり混まなくなってきましたが、マネックスの社員は季節感を感じることなく大納会の30日まで働きます。

さて株式は大納会で終わりですが、為替市場は年末も取引可能です。来週も元旦の朝5:50から2日の7:00までは取引できませんが、それ以外の時間は通常通り取引可能です。
http://www.monex.co.jp/free/2003_calendar/top4.html

今回は為替取引の短期投資と長期投資の取引手法について説明してみます。
●短期投資なら・・・
以前トレーリング・ストップという取引手法をご紹介しました。流動性のある市場で、ストップ注文をずらしながら利食いを遅らせ利益を大きくしていこうとする手法です。含み益を確保しながらトレンドに追随することが可能になりますが、マネックスFXではそれ以外にも特殊な注文を使って短期取引を効率的に行うことができます。3つの注文方法を順番にご紹介します。

<注文方法1> IFD(イフ・ダン)
IFD注文とは1つの注文が約定した後に発注したい注文を、あらかじめ同時に設定しておく注文方法。例えばもし107円で買えたら、110円の利食い注文を出しておく、あるいは106円のストップ注文を出しておく、といったことが可能になります。

<注文方法2> OCO(オー・シー・オー)
2つの注文を同時に出しておき、どちらか一方が成立したらもう一方は取消となる注文方法です。例えば107円の買いポジションがあったら、112円の売り注文と105円のストップ注文を合わせてOCO注文とすることができます。利食いとストップ(損切り)注文を同時に出して、どちらかが先に実行されたらもう一方がキャンセルできます。

<注文方法3> IFO(アイ・エフ・オー)
これはIFDとOCOが結合した注文方法です。例えば現在の為替レートが107円だったとします。円高になったら買いたいので105円の買い注文を入れます。もしこれが約定したら110円の利食い注文と103円のストップ注文を合わせたOCO注文を出す、といった注文方法です。つまり新規の指値注文に対して、利食いと損切り注文を同時に出しておく時に便利な注文方法です。

●長期投資なら・・・
一方外債や外貨預金の代替として長期投資に活用することもできます。分散投資で金利型の外貨資産を組入れる場合の商品として使うことができます。マネックスFXで外貨の買いポジションを保有すると毎日スワップポイントという金利差相当分を受取ることができます。

例えば12月26日の数字で見ると1万ドルで29円、1万ユーロで70円、1万豪ドルなら119円になります(いずれも対円)。数字は毎日変動しますが、1年間で365日分の金額を受取れます。

少額の外貨運用には向きませんが、100万円以上の外貨運用をする場合には外貨預金はもちろん、外貨MMFに対しても為替手数料、保有期間リターンの2つの面で大きな優位性があります。具体例はマネックスの画面でどうぞ。http://www.monex.co.jp/visitor/howto/monex_fx/gaika_yokin/index.html
●年末年始でもルールは同じ
年末は市場参加者が少なくなることから為替相場が動きやすくなります。そんな中、マネックスFXは年末の大晦日から元旦にかけても、元旦の朝5:50までなら取引ができます。またカナダドル、NZドル、スイスフランなどの通貨も追加されました。テレビに飽きたらマネックスFXを覗いてみてください。

お正月といっても取引の基本は同じです。短期投資はタイミングと利食い損切りといったリスク管理ができなければ利益を出せないでしょうし、長期投資であれば資産配分を考えてから商品選定を行うというプロセスが必要です。
2つの運用は取引前に区別すべきで、短期取引で評価損になったら長期取引に切り替えてはいけません。

今回の話のまとめ---------
為替市場は年末年始も取引できる時間帯がある
マネックスFXで短期取引なら便利な注文形態を活用しよう
長期取引と短期取引は別管理、別手法で分けて管理しよう

今年も1年間コラムにお付き合いありがとうございました。
ではまた来年・・・。

(マネックス証券 資産設計部 内藤 忍)

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