どうする?中国株

2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)

どうする?中国株

中国株が調整しています。マネックスで販売しているHSBCチャイナオープンの基準価額も1週間で5.5%の下落、3ヶ月で見ると10%以上の下落になっています。(4月23日現在週次レポートより)

最近の相場調整の要因については28日のこのコラムがコンパクトにまとまっていますので読んでみてください。
http://www.monex.co.jp/monex_blog/archives/cat_30.html

ファンドを保有している人は評価損益を見て一喜一憂する前に、自分の中国株への投資について整理して考えてみましょう。相場の分析ではなくなぜ中国株なのか、なぜファンド(投資信託)を使った投資なのか、という理由です。
●なぜ中国株に投資するのか
中国株式は短期の値上がり益狙いで特定の銘柄に投資するのではなく、国際分散投資の1つの投資対象として考えるべきであると書きました。もちろん中国株のリスクは一切取らないという選択肢も存在します。
http://www.monex.co.jp/monex_blog/archives/003664.html

有望な投資対象ということであれば資産の一部を配分することになりますが、その比率はそれほど大きなものにはならないでしょう。まず自分の全体の資産のうち外国株式にどのくらいの比率を投資するのか。次にその中で中国株式にどのくらいの資金を振り向けるのかという視点から投資金額を決めるべきです。
●なぜファンドを使って投資するのか
なぜファンドで中国株に投資をしているのか、についてももう一度良く考えてみましょう。自分で投資判断できない市場であるから専門家に任せて投資をお願いするという理由からではないでしょうか。アクティブ運用を自分でやってカモにされる事態を避けるには自分より能力のある人に任せるのが賢明です。
いったん、専門家に任せると決めたのであれば、自分の相場観に基づいてあれこれ考えることはありません。それは専門家が判断することだからです。
●長期的には上昇するのか下落するのか?
中国株式市場はこれからどうなるのかは誰にもわかりません。もし、数年後に中国株が今より値下がりすると考えるならそもそも中国株への投資は控えるべきでしょう。つまり今、中国株へ投資を行っているのは明日上がるか下がるかを考えてデイトレードしているのでなければ、将来の相場の上昇を予想して投資ということです。

今回の株価の調整が一時的なものであり、長期的には上昇する、と予想するのであれば積立による投資がベストと考えます。毎月決まった金額を投資することでドル・コスト平均法による時間の分散が実現します。

●過去を振り返っても結果は変わらない
今もっている中国株や中国株ファンドの評価損を嘆いても過去の結果は変えることはできません。それより重要なことは、これから投資をはじめると仮定した場合、中国株にいくら資金を振り向けるか、という将来の視点です。

●いつからどうやってはじめるのか
では一体いつからはじめるのが良いのでしょうか。これからしばらく株価の調整が続くとすればもう少し様子を見てから、と思う人もいるでしょう。しかしいつから相場が反転するか、これも誰にもわからないことです。

将来値上がりすると思う資産を買うのはみんなが売りに殺到して値段が下がっている時、というのはバリュー投資の成功者が実行したことです。
http://www.monex.co.jp/monex_blog/archives/004845.html

もう少し下がったら・・・タイミングを考えている人には時間の分散による投資をおすすめしたいと思います。

今回の話のまとめ---------
●中国株が今後どうなるかは誰にもわからない
●長期的にどうなるのか、資産のどの位を配分するのかを考えよう
●みんなと同じことをしていてはリターンは得られない

ではまた来週・・・。

(マネックス証券 資産設計部 内藤 忍)

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