2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)
投資に関する格言には含蓄のあるものがたくさんあります。といっても「節分天井の彼岸底」といった根拠の無いものではなく、実際の資産設計に役立つと思うような格言です。言ってみれば、お金との付き合い方を教えてくれるようなものとでも言えば良いでしょうか。
ネットや書籍で見つけた資産設計の役に立ちそうな格言をいくつかご紹介したいと思います。見つける度に書き留めておいたものですので表現が少し間違えているかもしれませんがご容赦ください。
<格言1>失敗する人には2種類ある。考えたけれども実践しなかった人と、 実践したけど考えなかった人だ。(ローレンス・J・ピーター)
投資をはじめよう、という気持ちはあってもいつまでもはじめるきっかけが無い、という方には意味を持つ言葉だと思います。このコラムを読んでいる方はきっと投資についてしっかりと考えている真面目な方でしょう。
せっかくマネックスメールを読んで勉強し、考えたのに実践していないのは勿体ないことです。マネックスの勉強会でもリピーターでいらしていただくのに投資をなかなかはじめない方がいらっしゃいます。学んだらそれを実践することが成功への第一歩になるのです。
<格言2>人生における悲劇は、目標を達成しなかったことにあるのではない。それは人生に目標を持たなかったことにある。(ベンジャミン・メイズ)
お金を殖やすことは手段に過ぎない。人生のミッションとビジョンを決めてから投資を考えるのが合理的であると以前のこのコラムに書きました。
http://www.monex.co.jp/monex_blog/archives/005642.html
投資をはじめる前にやるべきことがあるということです。それはまず人生の目標を真剣に考えて設定することです。実際に、紙に書いてみればより具体的に考えることができるようになるでしょう。
<格言3>「お金は必要だが、重要ではない。」(インディアンの諺)
<格言4>財布が軽ければ心は重い。(ゲーテ)
お金は万能ではありません。お金で買えない価値があるのはテレビCMを知らなくてもわかっていることです。一方でお金がないとできないことがある現実もあります。お金という制約要因が無ければ、人生の夢・目標はもっとたくさん実現できるのではないでしょうか。資産設計とはそんなあきらめない人生のための手段です。
もちろん逆にお金があり過ぎて不幸になっている人もたくさんいるでしょう。お金にこだわって大切なものを失ってしまった人もいます。お金との付き合い方には適度な水準というものがあるようです。
<格言5>知識への投資が最大の利子を生む
(ベンジャミン・フランクリン)
投資に必要なのは知識、情報、時間ではないかと思っています。投資理論や商品知識の勉強を続け、マーケットの情報を入手・分析し、時間をかけて資産を殖やしていく。
投資は勉強しないと成功しないのは事実ですが、正しい知識を勉強して学ばなければ意味が無いというのもまた事実です。
http://www.monex.co.jp/monex_blog/archives/004752.html
資産への投資と共に自分への投資も並行して進めていってください。
<格言6>他人がどうであろうと、自分さえちゃんとしていればいい。
するだけのことをすればいい。
(武者小路実篤「第三の隠者の運命」)
投資は人のマネをしているだけではうまくいきません。人気のある株式を買おうとすればその時には既に価格は値上がりした後になっています。むしろ株価が暴落し誰もが株はダメだ、と言っているときこそが投資の絶好のタイミングだったりするのです。
これは投資に限らずビジネスマンが仕事をする時も同じです。人と同じことをしていてはその中で1番になるのは大変です。人がやっていないこと、人ができないことをやるからこそ、そこに価値が生まれるのです。
ともあれ人の意見に左右されず、自分で納得した投資方針を10年、20年と続けることこそが投資に成功する可能性を高める一番の近道であると思っています。
皆さんはどうお考えですか?
今回の話のまとめ---------
●格言には投資の知恵がたくさんつまっている。
●人生の目標から資産設計の戦略を定め、早く投資をはじめよう
●人と同じことではなく人と違うことをするのが投資でも重要
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