情けは人のためならず

2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)

情けは人のためならず

マネックス・ビーンズ証券ではお客様に投資のコンテンツの提供を行うことに力を入れています。勉強会は今年の4月から9月までの半期だけでも1万人以上の方に参加いただきました。DVDの販売や書籍の制作にも力を入れています。さらに銀座ソニービルの4階にあるマネックスラウンジでは定期的にミニセミナーを開催しています。

マネックスラウンジスケジュールはこちら
http://www2.monex.co.jp/lounge/lounge/seminar/index.html

マネックスラウンジのミニセミナーは原則無料、また勉強会も多くは1000円程度の低価格で実施しており、会社の収益には貢献しません。ではマネックス・ビーンズ証券はナゼ勉強会に力を入れているのでしょうか。

●個人投資家の株式投資の8割は失敗している
株式相場の活況と共に投資をはじめる人が増えています。勉強会の講師をしていてもここ半年は参加者の顔ぶれが随分変わったと感じます。今まで投資にはあまり縁が無かった女性や若い世代の参加が増えています。また団塊の世代の方がご夫婦で参加というケースも目立ってきました。

しかし残念ながらせっかく投資をはじめても8割の人は投資で失敗をしているとも言われます。やる気になってもやり方を間違えると成功できないということなのです。では成功する人と失敗する人の違いはどこにあるのでしょうか。
●投資は勉強しないと成功しない
日経マネーで「おカネを殖やす前に考えること」というコラムを連載させてもらっていますが、本日発売された12月号(20周年特大号)は投資に成功する人の共通点を2000人近い個人投資家へのアンケートをベースに分析しています。とても興味深い結果が出ていますが、成功の要素の1つとして努力をすることが重要であるということがわかります。

詳しくは特集をお読みいただくと良いと思いますが、投資の成功に必要なのは才能や特別な情報ではなく勉強して努力することにあることが理解できると思います。

●勉強方法を間違えると大変なことに
ただしその勉強もやり方を間違えると大変なことになってしまうのです。フィナンシャルジャパン(FJ)の12月号では「百害あって一利なし、買ってはいけない投資本」というページがあります。

こんな本で勉強しても成功しない、という書籍が実名で掲載されどうしてダメなのかを解説しているものです。買ってはいけない本とは例えば、自分で投資をやっていない人が後講釈で書いたものやリスクを取りすぎたがたまたま成功した例などが該当します。後からあの時にあれを買えば儲かったと書くのは誰でもできることですし、大きなリターンをあげたことを書いている本はその裏に過大なリスクが存在したことをきちんと明記しなければローリスクハイリターンという誤解を与えてしまいます。

売れている本でも買ってはいけない本は意外に多いものです。マネックスメールではとても実名を出せませんので知りたい方は雑誌をご覧ください。
http://www.financialjapan.co.jp/money/money_pickup/

●株式投資は最後にする投資
株式投資はマーケットでカモにする側に立てる人がやるべき投資であると思っています。初心者が何も分析しないで、知っている身近な銘柄、自分が好きな会社の株を買っても、短期的なビギナーズラックはあっても長期的な成功にはつながりません。つまり(こんなことを書いたら、マネックス・ビーンズ証券の社長さんに怒られてしまいそうですが・・・)株式投資は最初にはじめるための投資ではなく「最後にする投資」なのです。

しかしネット証券にとっても投資家が株式投資を最後の投資にすればメリットになるのです。なぜなら失敗するお客様をできるだけ減らすことで大切なお客様が投資を続けることができれば、結果的にはその証券会社の発展につながるからです。

マネックスメールもそのような個人投資家のリターンを向上させるのに貢献したいと思っています。マネックスメール以外にも今後様々な投資教育に関する情報をお客様に提供していくことによってマネックス・ビーンズ証券のお客様が少しでも高いリターンを実現するためのお手伝いをしていきます。

これはお客様のためでもあり、ひいてはマネックス・ビーンズ証券のためでもあるのです。情けは人のためならず、という訳です。

今回の話のまとめ---------
●投資は勉強しないと成功しない
●売れている本だから良い勉強法を提示しているとは限らない
●個人投資家のリターンの向上はネット証券にとってもプラス

ではまた来週・・・。

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