2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)
今週月曜日に発表されましたが、マネックス・ユニバーシティ(MU)の設立が決定されました。マネックス・ビーンズ証券で今までやってきた勉強会、セミナーなどをより発展させ、体系化し個人投資家の皆様にお役に立てる情報提供をすることを目的に作られる会社です。
マネックス・オルタナティブ・インベストメンツに加え、この会社も代表取締役をやらせていただくことになりました。今まで以上にどちらも全力で取り組ませていただきます。
プレスリリースはこちら
http://www.monexbeans.net/pdf/press/mbh/press2005_10_24_3.pdf
●投資は勉強しないと成功しない
先週も書きましたが、投資は勉強しないと成功しません。投資をする人はカモにする側とされる側の2つに分かれます。カモにされる人とは市場の平均値を下回る運用成果しかあげられない人。
長期投資をしてカモにする側に立ちたければ、人に勝てる運用手法がなければなりません。そのためには人とは違った投資手法を確立し、それを信念を持って続けていく必要があります。
プロから個人投資家までたくさんの参加者が昼夜必死にリターンをあげるための努力をしている市場で、好きな会社、身近な投資、といった呑気なことを言って銘柄を選んでいても長期の成功の確率は低いと思います。
免許取りたてのドライバーがF1レースに出ても勝てないし、テニスを習い始めた人がシャラポワと試合をしても勝てないのは誰でもわかると思います。それなのに、投資の初心者がマーケットで努力もしないでカモにする側に立てると思ってしまうのはナゼなのでしょうか。
●正しい方法で勉強しないと成功しない
勉強をしたい!と思ってもどこで勉強して良いのかわからないというのが多くの個人投資家の方々の実感ではないでしょうか。
証券会社や銀行の主催する勉強会、セミナーは多数開催されていますが、公正中立な内容なのか不安だったり、金融機関の宣伝になっているのではないかとの不安があると思います。
実際、無料だからといって出席してみると内容が伴わないものであれば、時間が無駄になるだけで最初から出ない方がマシということになります。
また、セミナー会社が主催するものは参加費用が高額なものが多いようです。参加費用以上の効果があれば高額のセミナーにも参加する価値があると思いますが、初心者にとってはいきなりコストをかけて参加するのは勇気が必要です。
正しい内容をしっかり学ぶ機会は以外に提供されていないものです。
●理論だけでも不十分
一方で頭でっかちな話を聞いても参考になりません。金融のプロを自負する人が他人の投資法を批判したり、投資の理論を語っているセミナーや書籍もあります。しかし自分で投資をやっていない「評論家」の言うことは内容がいかに正しくても具体性がなく結局役に立たないのです。実際に自分で現場のことを知っている人でなければ細かい資産運用の知識は語れないからです。
●公正中立な情報提供
マネックス・ビーンズ証券でもたくさんの勉強会を開催しています。また勉強会以外の情報提供も積極的に行ってきました。1999年の営業開始前から、マネックスメールで投資情報の提供を開始し、マネックス証券が営業を開始した10月1日にはWebで現在の投資のヒントの前身となるコンテンツを提供していました。2001年には資産設計部が設立されこの資産設計への道も2002年の1月から毎週続けています。
このように投資家啓蒙には大きな力をいれて取り組んできましたが、最近は勉強会も半年でのべ1万人を超えるような参加者が集まるようになりました。満席になるものが多く、回数も増やし、東京以外でも開催するよう今後もパワーアップしていきます。
http://www2.monex.co.jp/lounge/benkyo/index.html
このような勉強会はできるだけ中立な立場で開催しています。また品質管理にも最新の注意を払っており、事後アンケートを使って改善を続け、内容の評価はWebに掲載して選択のための情報提供をおこなっています。
http://www2.monex.co.jp/lounge/benkyo/hyouka/index.html
しかしやはり証券会社の勉強会ということで営業優先になってしまう危険が無いかと言えばゼロとはいえません。マネックス・ユニバーシティはそのような個人投資家に不利益になるようなことがないよう、品質管理のための牽制機能も果たしたいと思っています。
●安心して受けられる投資家教育の提供
マネックス・ユニバーシティは個人投資家が安心して投資教育を受けられ、役に立つ具体的な知識を得られるためのツールを提供できる会社にしたいと思います。
そのためには個人投資家の皆様の声に常に耳を傾けながら、ニーズに迅速に対応すると共に、正しい情報提供に努めたいと思います。個人投資家の方とのネットワークが一番の資産になると考えるからです。
マネックス・ユニバーシティの目標は個人投資家が投資で成功できるために日本で一番信頼できてお役に立てる会社になることです。個人投資家の方の真剣な声を是非お聞きしたいと思います。マネックスメールの読者の皆様にも暖かいご支援をお願いいたします。
今回の話のまとめ---------
●投資は正しい方法で勉強しないと成功しない
●営業優先の投資家教育に陥らないための工夫が必要
●安心して受けられる投資教育の提供がMUの目標
ではまた来週・・・。
マネックスからのご留意事項
「資産設計への道」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。