資産運用のメンターを探す

2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)

資産運用のメンターを探す

 日本株式の堅調な動きと共にセミナーや勉強会に個人投資家が戻ってきています。1月28日に開催した資産形成フェアには3000人近い方がご来場され、会場は大賑わいでした。また今週は丸の内の日経ノティオでセミナーを開催しましたが、こちらも応募が殺到しかなりの倍率の中から抽選で参加者を決めることになりました。

大盛況の資産形成フェアの様子
http://www.monexuniv.co.jp/news_media/2007/01/2007.html

 そんな会場で最近良く聞かれるのが、資産運用を個別に相談したいので誰か紹介してもらえないか?という問い合わせです。資産規模がある程度大きくなり、我流ではない運用をしたいというニーズに個別に対応するようなサービスが自分ではなかなか見つけられないことが背景にあるようです。

■株式投資の3つの方法
 株式投資をしようと考えた場合、3つの手法があるということを、このコラムにも書いたことがあります。

株式投資の3つの方法を知りたい方はこちら  
http://www2.monex.co.jp/monex_blog/archives/004457.html

 これは株式という1つのアセットクラスの運用手法の選び方のポイントですが、資産全体の話になると別の視点が必要になります。しかし考え方は同じです。
■資産設計の3つの方法
 資産全体を長期で運用するための方法にも3つが考えられます。それは自分でやる、ファンドに任せる、そしてメンターを見つける、の3つです。

 自分でやるというのは、自分で本を読んだり、セミナーに出席したりして勉強していく方法です。あるいはマネックス・ユニバーシティのEラーニング教材を活用する方法もあります。自分で商品を組み合わせて資産設計していくことは一旦マスターしてしまえば手間のかからない長期運用に最適の方法です。
勉強したいが本を読むのは苦手という人に  
https://monexuniv.wbt.ne.jp/mu/index2.html

 ファンドに任せるというのは分散投資を代行してくれる投資信託を購入する方法です。マネックス資産設計ファンドは1万円から投資でき、積立もできるファンドです。販売手数料のかからないノーロードで信託報酬も1%以下、イボットソン・アソシエイツの理論に基づき6つの資産に分散投資が自動的にできる商品です。インデックス運用を組み合わせているので市場全体の動きに連動する投資効果が期待できます。

ノーロードで低コスト、6つの資産に理論的に分散投資するファンド
http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new/news701k.htm
■メンターに必要な条件
 さて3つ目のメンターを探すというのを説明したいと思います。メンターとはギリシャの詩人ホメロスの書いた叙事詩に登場する「メントル」という賢人からきた言葉らしいですが、信頼できるアドバイザー、師匠といった意味です。人生のメンターが重要であるのと同様に、資産設計のメンターになってくれる人がいれば、相談しながら運用を安心して続けることができます。

 個人投資家がメンターを探すにはどうしたらよいでしょうか。相談相手というと銀行や証券会社の窓口で相談したり、保険の販売員に聞いたりする場合が多いでしょうが、中立公正な立場でプライベートでアドバイスをしてくれるのはやはりFP(ファイナンシャル・プランナー)ということになります。しかしFPなら誰でも良い訳ではありません。特定の金融機関との利害関係を持っている人からは客観的なアドバイスは期待できません。どのFPの人に相談したら良いのかは医者や弁護士と同様わかりにくいものです。マネー誌に登場しているような有名FPには頼みにくいし、事務所に行くのは勇気がいるし、と悩んでいる人は少なくないのです。

 資産運用のメンターとして必要な資質は
1.リスクとリターンのバランスを考えたアドバイスができる経験、能力2.研究熱心で新しい商品や金融制度について常に勉強している向上心
3.相談者の話をしっかり聞いてくれ、精神的にも力になってくれるコミュニ  ケーション能力

の3つではないかと思います。
 自分に合ったメンターを見つけるのはそれほど簡単なことではありません。
■資産運用のメンター探しをお手伝いできるのは?
 受験指導を行う家庭教師には品質管理を行い、最適な教師を選んで派遣してくれる会社がたくさんあります。それまでは個人の紹介くらいしか見つけることが出来なかった教師を幅広い選択肢の中から見つけられるようになったのです。

 資産運用のメンターでも同じようなサービスは必要ないでしょうか。最もふさわしいと思われるメンター探しをするサービスは価値があるのではないかと思っています。紹介をすると同時にメンターの教育も行い、アドバイス内容についてクオリティを維持するように品質管理を行うことができれば、安心感がさらに高まります。

 投資の成果を上げるには、投資の理論や商品を勉強することも大切ですが、良いメンターに出会うことも大きく影響すると思います。個人投資家の資産運用にとって何が必要か。これからも真剣に考えていきたいと思います。

今回の話のまとめ---------
●株式投資と同じように資産設計にも3つの方法がある
●資産運用を相談できるメンターがいれば安心できる
●資産運用のメンターの育成や紹介も個人投資家への重要なサービス

ではまた来週・・・。

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