2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)
昨年も大量の資産運用関連本が出版されました。残念ながら相変わらず内容にはバラツキがあるようです。今までも何回かおススメ書籍をこのコラムでご紹介してきましたが、今回は2007年に出版された書籍に限定して、読んでみる価値があると、個人的に思った作品を何冊かご紹介します。
■ 資産運用全般を取り扱った書籍
まず投資全般を扱った書籍です。ここ数年日本株式を対象にした書籍より資産全体の配分など幅広い投資対象を取り扱う書籍が増えてきました。そのさきがけになったのが木村剛氏の「投資戦略の発想法」です。本書は2001年に講談社から出版され、その後2006年に別の出版社から改訂版が出され、今回さらに新しいバージョンが発表されました。
投資戦略の発想法2008
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903441075/monexuncojp-22/ref=nosim
400ページを越える圧倒的なボリュームですが、文章はこなれており物語のように引き込まれていきます。投資戦略を学ぶというより、お金に関する基本的な知識を網羅した本という印象です。ブルドックソース事件から、赤福もちの偽装問題まで扱った、資産運用を越える博覧強記の一冊です。
バンガードの創業者であるJ.ボーグルの「マネーと常識」は、チャールズ・エリスの名作「敗者のゲーム」の投資信託版といった趣です。インデックス運用の優位性を説き、タイミングと銘柄選択の難しさを指摘する姿勢は、インデックス運用信奉者の圧倒的な支持を受けています。特に本書で読むべきは、ETFについて取り上げた194ページからの15章と思います。著者のETFに対する考え方は興味深い内容です。
マネーと常識
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/482224590X/monexuncojp-22/ref=nosim
■ 投資信託を極める
昨年は投資信託の書籍が多数出版されました。投資信託の定番本と言えば、竹川美奈子氏の「投資信託にだまされるな!」と朝倉智也氏の「投資信託選びでいちばん知りたいこと」の2冊ですが、それぞれの続編が発売されました。それぞれ前作に比べレベルが高くなっています。基本から、という方は前作から読まれるのが良いと思います。
投資信託にだまされるな!Q&A編
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478003238/monexuncojp-22/ref
投資信託選びでもっと知りたいこと
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270002867/monexuncojp-22/ref
このお二人とはマネックス・ユニバーシティのEラーニング受講者向けに特別対談映像を作成しています。マネックス証券のお客様はお申込みいただくと無料でご覧いただけます。
【受講者特典動画2】朝倉氏・竹川氏・内藤による<投資信託活用法>
http://www.monex.co.jp/Etc/00000000/guest/G800/mu/mc_tokuten.htm
投資信託を取り上げたムック本もありました。インデックスファンドを中心に投資信託の選び方をやさしく解説しています。
だまされない!投資信託の選び方
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4796659315/monexuncojp-22/ref=nosim
こちらは106ページから登場する個人投資家3名の対談部分が参考になります。この3名の方とも本書がきっかけで対談させていただきました(<投資信託活用法>同様、Eラーニング受講者特典でご覧いただけます)。
【受講者特典動画1】3人の覆面個人投資家とのインデックス対談
http://www.monex.co.jp/Etc/00000000/guest/G800/mu/mc_tokuten.htm
■ 物語で学ぶ
資産運用本は難しくて買っても結局読みこなせない、という方には物語になっている作品はいかがでしょうか。中桐氏の作品は10のオムニバス形式の物語から資産運用を学ぶ内容になっています。木田氏の作品は投資信託に焦点を絞り、3人の登場人物を通して学べるように工夫されています。
隠れたお金持ちが、みんなやっている投資の法則
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475691148X/monexuncojp-22/ref
これなら買える!投資信託
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478003033/monexuncojp-22/ref
また、マネックス証券の小林寛之の書き下ろしで制作された下記の作品は、これから日本が遭遇するであろう4つの未来を描いています。10年後物語ですが、数年後には実現しそうな未来予想とその対策がまとめられています。
幸せになる投資戦略を探せ ―僕たちの10年後物語
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062820382/monexuncojp-22/ref=nosim
■ マネックス・ユニバーシティ関連の書籍
このコラムでも既に何回か紹介させていただいていますが、マネックス・ユニバーシティ関連の書籍もありました。書籍名だけご紹介いたします。
マネックスお金のゼミナール やさしく学べる投資の基本書
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4827530777/monexuncojp-22/ref=nosim
資産設計手帳のすすめ 手帳を使って資産を殖やす方法がわかる本
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478003270/monexuncojp-22/ref=nosim
資産設計塾 外貨投資編 外貨投資の具体的方法が学べる本
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4426103312/monexuncojp-22/ref=nosim
2007年より前に出版されたおススメ書籍をまとめたページもございます。こちらもお役立てください。
おススメ書籍集
http://www.monexuniv.co.jp/book/
明日から3連休という方も多いと思います。気になる書籍があったら、まとまった時間を使って読まれてはいかがですか?
2002年から足掛け7年目に入ったこのコラムも300回目の連載になりました。当初からお付き合い頂いた方、最近お読みいただいている方、すべての読者の皆様のサポートによって継続することができました。ありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願いいたします。
今回の話のまとめ---------
■ 2007年も資産運用の書籍は玉石混交
■ 物語で投資を学ぶのも1つの方法
■ 気になる書籍があったらまずは1冊読んでみよう
ではまた来週・・・。
(本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、筆者の所属する組織の意見とは必ずしも一致しません。)
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