これからのお金との付き合い方で考えておくべきこと

2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)

これからのお金との付き合い方で考えておくべきこと


 8月2日に大阪でマネックスグループの決算説明会があります。その後半のパネルディスカッションの準備をしています。と言っても、パネラーは2人です。マネックス証券松本大とこれからの投資に関して、お話させていただきます。

 マーケットは一時の最悪期を脱したように見えますが、まだ不透明感もあり、個人投資家の多くはまだ疑心暗鬼という状況です。そんな中、考えておくべきことは、これからまだ株は上がるか?どの株を買ったら良いか?といったことより、もう少し根本的で大きな流れを考えておくことではないかと思います。

 それは、10年単位でお金との付き合いをする上で考えておくべきこと、とも言えます。ということで、2日の会場でテーマにしようと思っていることは、次のようなことです。

1.世界経済はこれからも成長するのか
 経済危機以降、経済成長率は大きく低下しましたが、これから長期的に見て、世界経済全体の成長は今までのように続くものなのでしょうか?経済成長=資産価格の上昇、と短絡的に考えることはできませんが、経済成長なくして長期分散投資で成果は考えにくいのが現実です。新興国を含めた経済成長の可能性とリスクについて考えてみたいと思います。

2.トレーディングとインベストメント
 投資の手法として、トレーディング的な方法、すなわち比較的短期の売買によって収益を積み上げることは、個人投資家に可能でしょうか?一方の長期投資による資産価値の上昇を狙うインベストメントとどのように使い分けすれば良いのでしょうか?

 30代前半までトレーディングをしていた人とインベストメントをしていた人が、それぞれの考え方をぶつけてみたいと思います。

3.投資と同時に一定程度キャッシュ(現金)も保有すべきか
 投資のタイミングについても考えてみたいと思います。自分の金融資産に占める現金の比率をコントロールして、守りと攻めを判断するのが良いか。あるいは、キャッシュコントロールは、あれこれ考えない方が良いのか。

4.新興国が世界の中心になっていくのだろうか
 新興国投資も大きなテーマです。高い成長率が期待できる中国やインドのリスクはどこにあるのか?またそれ以外の有望な投資先はどこになるのか?先進国と新興国、投資対象としてどのように整理しておいたら良いのか考えてみたいと思います。

5.日本経済はもう諦めた方が良いのか
 そして最近人気が無いのが日本株です。書店では日本株の投資本は売れておらず、これからの株価を聞いても悲観的な見方をする人が個人の方には多いのです。果たして、日本経済のこれからと日本の株式市場へのインパクトはどう考えたら良いのでしょうか。

■ 世の中に確実なものなど1つもない
 いくつかのテーマを想定していますが、はっきりしていることは、世の中に確実なものなど1つもないということです。しかし、だからと言って考えても無駄だということではありません。

 これからのお金との付き合い方を考える上で、このような頭の整理がとても重要なのです。その上で、自分の資産を大きくどのように活用していくのかを考える。不確実な世の中で悔いの無い意思決定をするために必要なプロセスだと思います。私自身も、参加者の皆様から逆に学ばせていただく機会にしたいと思います。

 2日はまだお席には余裕があるようです。決算説明だけではなく、これからの投資について考える材料が欲しいという方、ご来場お待ちしています。お申込みは下記からどうぞ(関西地区以外の方は申し訳ございません)。

パネルディスカッション『マネックスの10年とこれからの投資』
https://seminar.monex.co.jp/public/seminar/view/1220
(マネックス証券に口座の無い方も無料で参加可能です。)

今回の話のまとめ---------

■ 投資を続ける前に将来に対する大きな視点を持つことは重要

■ 予想をしても将来のことは誰にも完全にはわからない

■ 頭の整理をすることで、悔いの無い意思決定ができるようになる

では、また来週・・・。

(本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、筆者の所属する組織の意見ではありません。)

内藤 忍
株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長
http://www.monexuniv.co.jp/

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