積立の威力は相場が回復してからジワっと実感できる

2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)

積立の威力は相場が回復してからジワっと実感できる

 先週のこのコラムでご紹介した、JPモルガンのチーフエコノミスト菅野さんへのインタビュー動画が公開されています。短期的に株式市場に強気な理由、長期的な相場を考える視点(通貨に対する信認、インフレ、先進国から新興国へのシフト)など盛りだくさんの内容です。週末に是非ご覧ください。
世界経済の行方 株式は年内は強気、投資するならここに注目
http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new2009/news9085.htm
 実は、菅野さんのお話を伺った次の週には、今度は女性個人投資家の方にお話を伺いました。澤上さん、深野さんに続く「つみたてクラブ」の3回目の対談ゲストです(つみたてクラブはマネックス証券で投信積立をしている方に毎月「つみたてクラブ通信」メールをお届けするサービスです)。

マネックス投信つみたてクラブ
http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new2009/news906c.htm
 投資体験談を聞かせていただいたのですが、せっかく昨年5月から投信積立を始めたのに、今年の3月の相場の下落で怖くなって、ほとんど投資信託を売却してしまったというお話でした。新興国ファンドなどの比率が高く、株式に偏った資産配分だったため、資産全体で大幅な下落を招き、損失に耐えられなくなってしまったのです。

 せっかく積立を始めたのに、やり方に問題があってやめてしまうのは勿体ないことです。

■ マネックス資産設計ファンドを積立していたら...
 マネー誌の取材で教えてもらったのですが、昨年の7月からマネックス資産設計ファンド(育成型)を月末基準価額で毎月積み立てた場合、今年の7月時点では損益がプラスになっています。

 シミュレーション結果によると、買い付けを始めた7月の基準価額は8000円を越えていましたが、9月10月と基準価額は急落。平均購入コストより基準価額が1000円以上値下がりしました。今年の年初には6000円を割れるレベルまで下がったのですが、その後も積立を続けることで、3月以降の基準価額の上昇と共にプラスに転じたという訳です。

 マネックス資産設計ファンドのように内外の株式、債券、不動産(REIT)に分散して投資するインデックス運用のファンドは、値動きがマイルドなので、下がったときも投資を続けやすい商品ではないかと思います。

マネックス資産設計ファンド(育成型)
http://www.monex.co.jp/FundGuide/00000000/syohin/tousin/kihon/guest?MeigCd=++0035020000

 もちろん基準価額は当初の1万円を回復していませんから、積立のタイミングによってはプラスになっていない個人投資家の方も多いと思います。しかし、長期的な基準価額の上昇を予想して積立をしているのであれば、この1年のように下がったときも続けることで平均購入コストを下げ、相場の回復を待つことができるのです。

 なお、このシミュレーションのグラフ付きの詳しい説明は、今月21日に発売のダイヤモンドZAI 10月号の巻頭特集に掲載される予定です。よろしければご覧ください。

■ 積立の威力は相場が回復してからジワっと実感できる
 積立のメリットは、下落したときにも自動的に買い付けるので淡々と投資が続けられることです。しかも金額を固定しているので、下がったときの方が多く口数を買い付けることができる効果(ドルコスト平均法)もあるのです。

平均購入コストが下がる理由
http://www.monex.co.jp/FundOrderConfirmation/00000000/guest/G600/tsumitate/tsumitatetoha.htm

 しかしその効果を実感できるのは、買い付けたときではなく、基準価額が回復してからです。3月のように下がっているときに購入するのは勇気が必要ですが、今から振り返れば、そういう時の買付できることが積立の威力です。

 今年の3月に投資をやめてしまったような個人投資家の方は、投資信託の積立をは検討してみてはいかがでしょうか。ただし途中でやめないように投資対象についてはきちんと選択をすることが大切です。

 資産設計ファンドのような様々な資産に分散投資するバランス型ファンドを使った積立、というのはベーシックで手間とストレスのかからない投資法といえるでしょう。

今回の話のまとめ---------

■ 積立も方法を間違えると下落時にやめてしまうことがある

■ 積立に分散を組み合わせることでストレスの無い投資が実現できる

■ 積立の威力は相場が回復してからジワっと実感できる

では、また来週・・・。

(本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、筆者の所属する組織の意見ではありません。)

内藤 忍
株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長
http://www.monexuniv.co.jp/

※リスク・手数料等に関しては、『 10 リスクおよび手数料等の説明』の「「マネックス資産設計ファンド」 の取引に関する重要事項」に関する重要事項」をご覧ください。

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