その416 真面目な人ほど、お金のことで間違えてしまう7つの事例

2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)

その416 真面目な人ほど、お金のことで間違えてしまう7つの事例

<お知らせ>

5月23日に福岡でセミナーが開催されます。先着順ですので「資産設計への道」読者の皆さまは是非お早めに!
https://seminar.monex.co.jp/public/seminar/view/1434
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4月から日経WOMANオンラインで連載を始めました。「内藤忍のおカネでアナタの人生変える方法教えます 」というタイトルです。アラサーの女子読者に登場していただき、お金を切り口に人生を変えるヒントを考えるという内容です。

低収入の彼と結婚してうまくやる方法、買ったマンションが"足かせ"に変わる、といった気になるテーマでリアルに迫っています。

おカネでアナタの人生変える方法教えます(バックナンバーも読めます)http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20100331/106510/

また、今週は日経WOMAN本誌の取材で、読者の方のお金との付き合い方についてお話を伺う機会がありました。

日経WOMAN読者のような将来を真面目に考えている女性の方にお会いしてわかったことは、真面目にお金のことを考えている人ほど間違えてしまうことがあるということです。

今回は、そんな真面目な人が陥りがちなお金に関する7つの間違えをまとめました。

■ 間違え1 家計簿をつけないといけない脅迫観念に捉われている
真面目な人ほど家計簿をつけてお金の管理をしっかりしている傾向があります。もちろん悪いことでは無いのですが、苦手なのにイヤイヤやっている人に、私は敢えて家計簿をつけないことをおススメしたいと思います。

預金口座を1つにまとめて銀行の残高でお金の出入りを月単位でモニターする。円単位の支出を見るより、お金のフローをざっくり把握することで自分の生活のムダが見えてきます。家計簿なしでお金管理ができるならつける必要は必ずしも無いのです。

■ 間違え2 せっかく貯めたお金なので1円も減らしたくないと思っている投資にはリスクがあります。せっかく節約して貯めたお金を減らしたくないのは良くわかりますが、リスクを取らないければ資産は殖えません。しかも、元本が保証されている預金も、円安やインフレになれば、実質価値が減ってしまうリスクもあります。

リスクを恐れて、リスクを取らない方がリスクだという考え方もあるのです。
■ 間違え3 将来が不安だからとにかくお金をたくさん持っておこうと思う日本人は心配性です。年配の方を見ていても、過剰な貯蓄をしている人を見かけます。いくらあれば安心か、という目標額が決まれば、必要以上のお金を貯める必要がないことに気がつきます。

お金が使いきれないくらいあったとしても、それだけで不安を消すことはできません。人生の最期が一番お金持ち、という状態が私は望ましいお金との付き合い方には思えません。

■ 間違え4 病気が不安なので取りあえず保険に入っている
保険の内容を良く確認しないまま、何となく入っている人が多いものです。保険内容を確認して、本当に必要なのかもう一度考えてみましょう。健康保険や貯金で代替できると判断できれば、敢えて入る必要は無いのです。

■ 間違え5 マンションを買えば、老後住む家が確保でき安心と思っている老後の住居を心配してマイホームという人がいますが、家があれば安心というのは幻想です。30代でマイホームを買うと、60代で残るのは築30年の不動産です。マイホームはメンテナンスや月々かかる維持費用、更にはローンの支払いなども含めて慎重に考えることが重要です。

■ 間違え6 お金がかかるので自己投資はやらない
お金は貯めるだけではなく、投資が必要ですが、投資信託に投資するだけではなく自分への投資も大切です。お金を節約するために、人付き合いはしない、勉強会やセミナーには出ない、習い事はしない・・・という毎日ではお金はかからないかもしれませんが、将来の成長も期待できません。

自己投資をすることによって将来の自分の価値を高める、という視点も持ちましょう。

■ 間違え7 投資はお金がある程度まとまってからはじめようと思っている投資はお金持ちがやることではなく、お金持ちになりたい人がやることです。今や1000円から投資信託が買える時代。まず、始めてみて勉強しながら続ける。これが基本です。

【図解】かんたんマネー講座 5つのステップで投資の基本を知る
http://www.monexuniv.co.jp/course/index.html

リスクを取らない、保険に入る、マイホームを手に入れる・・・一見、安心なように思いますが、完璧主義では豊かな人生は実現できません。

実は投資に限らず人生はすべてがリスクの連続です。仕事でもプライベートでもリスクを取らなければ、現状を変えることはできません。

お金についても「減らさない」というネガティブな視点ではなく、「活用する」というポジティブな視点で考えてみてはいかがでしょうか?リスクの取りすぎは人生を台無しにしてしまいますが、リスクをコントロールできれば人生を豊かにすることができるのです。

今回の話のまとめ---------

■ 真面目な人ほどお金のことで間違えてしまう可能性がある

■ リスクを取らないとリターンが無いのは人生すべてに共通する

■ 自分の行動が本当に安心につながっているか見直してみよう


では、また来週・・・。素敵なGWをお過ごしください!

(本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、筆者の所属する組織の意見ではありません。)

内藤 忍
株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長

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