2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)
<お知らせ>
幻冬舎新書「60歳までに1億円つくる術」を5分の動画でわかりやすく解説する動画がアップされました。本をお持ちの方も、お持ちで無い方もどうぞご覧ください(今後順次アップされていきます)。
http://camp.monex.co.jp/player/#s/camp/step4/3_1_007
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今週の日曜日はマネックス証券のお客様感謝DAYが東京の日比谷で開催されます。2000人のお客様のご来場が予想される、今年最大のマネックスのイベントです。
明後日開催!お客様感謝DAY 出演者の紹介(写真入)はこちら
http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new2010/news1012f.htm
実はこのお客様感謝DAYは、ここ数年は年初に開催されています。昨年も2月に開催され、クレディスイス証券の深谷氏とマネックスの松本大、チーフエコノミストの村上、そして私がパネルディスカッションで2010年の経済・相場展望を行いました。
その中に、昨年の為替、株価の予想も入っていたのですが、その時に出した予想の結果は、果たしてどうだったのでしょうか。
■ 為替も日本株も4人の方向性は同じであったが・・・
ドル円については、年初は1米ドル=90円台前半でしたが、パネラー全員が円安を予想していました。2010年末の米ドル円で、4人の予想は100円から108円というレンジでしたが、年末の為替レートは80円台前半に終わりました。
緩やかな円安を予想した1年だったのが、円高の1年・・・。全員の予想が外れました。
日本株に関しても、強弱はありましたが、4人とも強気の見通しでした。年末の日経平均で12,000円から14,000円が予想レンジでしたが、年末の日経平均は、10228.92円でした。
こちらも上昇を予想したのに、ほぼ横ばいですから、当たったとは言い難い結果です。
パネラーの4人のうちの1人として、お恥ずかしい限りですが、相場の予想とはそれほど難しいということでもあります。
人間が、人間の行う経済行為(の集積)を完全に予想するのは、簡単ではありません。想定していなかった出来事も発生しますから、論理的に正しくても、それが実現するとも限りません。経済予測には変動要因が多すぎるのです(以上、言い訳がましくて、すいません)。
■ プロの話から学ぶべきことは、結果ではない
では、このようなパネルディスカッションは聞く意味が無いのでしょうか?私は、結果ではなくプロセスにこそ価値があると思っています。
例えば、昨年のパネルディスカッションでは、予想の根拠となるテーマとして、ユーロの財政問題、新興国の金融引き締め、日本経済の回復、財政赤字問題、日本株の出遅れ、といった内容を取り上げました。これらは、実際に2010年の年間を通しての市場のテーマとして押さえておくべき重要なものばかりでした。
相場予想の結果だけをメモして鵜呑みにするのではなく、マーケットのテーマは何か、市場のコンセンサスはどうなっているのか。そして、ナゼそういう予想になり、その根拠になるデータは何で、どの程度の信憑性があるのか、という点にウエイトを置けば有意義な情報収集のチャンスにできるはずです。
週末のお客様感謝DAYの第2部のパネルディスカッションでも、為替、株、金利、金といった相場の2011年の予想を各パネラーが行います。結果だけではなく、根拠がどこにあるのか、についても情報提供したいと考えています。本年の投資に活かしていただければ幸いです。
たくさんの方のご来場をお待ちしております。会場でお会いしましょう!なお、マネックスのセミナーは今後東京以外でも開催の予定です。
(当日は満席が予想されますので、時間に余裕を持ってお出かけください。)
今回の話のまとめ---------
■ マーケットの予想はプロでも難しい
■ 全員の予想が同じになったら要注意
■ プロの意見は結果ではなく、どう考えるかの参考に活用しよう
では、また来週・・・。
(本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、筆者の所属する組織の意見ではありません。)
内藤 忍
株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長
ツイッター:http://twitter.com/Shinoby7110
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