その465 お金に関して必要なのはテクニックよりも強固なマインド

2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)

その465 お金に関して必要なのはテクニックよりも強固なマインド

5月2日に「お金の救急ナイト」というイベントがお台場の東京カルチャーカルチャーで開催されました。ワールドビジネスサテライトというテレビ東京の番組でも紹介されていましたので、ご覧になった方もいるかもしれません。

出演者は、日経マネーの安原編集長、記者の羽生さん、FPの深野さん、外資系運用会社駐日代表の宮本さん、ミュージックセキュリティーズ株式会社代表取締役の小松さん、司会のえんどうやすゆきさん、そして私、とバラエティに富んだメンバーになりました。

■ 震災で変わったのは世の中ではなく、私たち自身2時間半にわたるディスカッションは、お金の管理から投資の方法、まで幅広い内容でした。そこで、私が感じたことは、お金を取り巻く環境は震災の前後で何も変わっていないということです。

確かに、寄付や義援金に対する考え方が変わったという人は多くいましたが、それも仕組みとしては以前からあったものです。つまり、変わったのは環境ではなく、私たち自身です。

寄付や義援金をきっかけに、日本人が今まで以上にお金の使い方に関心を持つようになるのは良いことです。その上で必要なのは、その必要なお金をどうやって手に入れるのかについても、具体的な行動に結びつけるようになること。

例えば、今までは何となく貯金していた人が、前回お話した「日本リスク」を認識して、行動を始めれば、お金との付き合い方は劇的に変わります。

長期的な3つの「日本リスク」を認識する

http://lounge.monex.co.jp/column/shisan/2011/04/22.html

■ 投資で成功する黄金法則は2つところで、「お金の救急ナイト」でご一緒した安原編集長には、今月配信の「投信つみたてクラブ」にもゲストで登場いただきました。こちらの動画は、メンバーの方限定で、間もなく配信されます。

今までの動画が見られます!「投信つみたてクラブ」のバックナンバー

http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G600/new2011/news1101r.htm
安原さんのお話で興味深かったのは「投資で成功する黄金法則」です。成功している投資家には、2つのパターンがあるとのこと。

1つはアクティブ投資で成功している人。そしてもう1つが、積立を使ってコツコツ続けている人です。

どちらが正しいということではなく、自分のスタイルを確立して、その方法を続けられる人が、結果を出せるというのが投資家のアンケートからわかったということでした。

これは、投資のテクニックだけを次々に追い求めている投資家に長期的な成功はないことを意味します。

(詳しい投資家調査の結果は、今月21日発売の日経マネーをご覧ください)
■ ノウハウやスキル以上に大切なマインドお金の知識や投資の技術も大切ですが、その前に必要なのが心構えです。現実の世界と自分がどのような関係を作り、そこから何を得るのかを先に考えてから、それをどうやって得ることができるのかを考えていくことです。

心構えがしっかり出来ていれば、自分が何をすべきかが明確になり、環境の変化に関係なく、自分がやるべきことを続けられます。そして、正しい方法で続けることができれば結果が付いてきます。

金融の世界には、大きな変動が繰り返しやってきます。その変化に対応できる心構えを持っているかいないか、が将来を決めます。

とすれば、銘柄選択の方法や現代金融理論のようなテクニックを学ぶ前に、個人投資家にはやるべきことがあるのです。

今回の話のまとめ---------

■ 震災で変わったのは、世の中ではなく自分自身

■ お金のテクニックだけでは、変化に対応できない

■ 自分のやり方を確立して、続けられるマインドを持つことが重要

では、また来週・・・。

(本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、筆者の所属する組織の意見ではありません。)

内藤 忍株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長ツイッター:
http://twitter.com/Shinoby7110

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