2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)
今週火曜日から茨城県のとある高校で、2年生向けにお金の授業をはじめました。4回にわたる講義で、生徒は約30名。女子が8割以上で、2割の男子生徒がなぜかとてもおとなしい、新鮮な授業風景です。
お金の話といっても、いきなり投資のやり方を教えるのが目的ではありません。お金との付き合い方ということで、順番に進めていくことにしました。
■ 自分で稼ぐ方法とお金に稼いでもらう方法
半年くらい前から、どのような内容にすべきか随分悩んだのですが、4回で約8時間という限られた時間をこんな風にしてみました。
1回目 仕事の話
2回目 お金の話
3回目 投資の話
4回目 これからの人生とお金の話
■ 高校生は「つかみ」が大切
生徒の反応が不安だったので、始まる前に知り合いの高校の先生に相談してみました。すると、高校生の授業は最初が肝心だとのアドバイス。
一旦つまらない授業を始めると、あっという間に興味を失って、その後どんなに頑張っても、話を聞いてもらえないと脅され、慌てて高校生が興味を持っている話題を彼に教えてもらいました。
それは、AKB48とEXILEだそうです。
私は、おニャン子世代なので、まったく知らないのですが、ネット上で色々下調べしてから授業に臨みました。EXILEのメンバーが14人であることも今回初めて知りました(笑)。
AKB48で年収が一番多いのは誰?といった質問から始めて、ExileとAKB48の年収はどうしてこんなに違うのか、あるいは芸能界の仕事と会社で働く仕事の違い(芸能界は生き残る人と消える人がいる厳しい世界)、といったテーマで仕事について考えてもらいました。
その上で、自分のやりたい仕事は何か?好きなことを仕事にするにはどうしたら良いか、グローバル化や少子高齢化で仕事はどう変わっていくか、といった話に発展させていきました。
生徒の反応はどうだったのか?当日の様子を個人のブログに書いてみましたので、興味のある方はどうぞご覧ください。
AKB48とEXILEは、高校生には効果テキメンだった(多分)
http://www.shinoby.net/2011/05/akb48exile.html
■ 高校生は意外に保守的で真面目教えてみて思ったことは、高校生は意外に真面目で保守的だということです。個人差、地域差もあると思いますが、授業で取り組んでもらった課題を見ると、安定した仕事をしたい、と回答する生徒が意外に多くいました。また、子供に教える仕事を将来やりたいという回答も多く、自分の将来も真剣に考えていることがわかりました。
残念ながら、高校生が将来社会人として生きていくために必要な、自分の仕事やお金について考える機会というのは学校ではあまり提供されていないようです。
クレジットカードを使う時に何に注意しなければいけないか、リボ払いは一体いくら払うことになるのか、株式投資をする前に注意すべきことは何なのか、連帯保証人になるとどんな責任が発生するか、などなど。
興味を持ち続けてもらえるように、来週の授業では、男子に人気のゲームソフト「モンハン」や女子に人気のケータイ小説「恋空」の話もしてみようかと真剣に思っています。
高校生の将来を少しでも良い方向に変えることができるという希望があれば、往復4時間かけて通う授業も苦にはなりません。
今回の話のまとめ---------
■ 今どきの高校生はとても保守的で真面目
■ 共感する話題から入れば、やる気を見せてくれる
■ 高校生にこそ将来のための仕事とお金の知識がとても大切
では、また来週・・・。
(本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、筆者の所属する組織の意見ではありません。)
内藤 忍株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長ツイッター: http://twitter.com/Shinoby7110
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