2002年1月11日から2011年8月19日までマネックスメールに連載した マネックス・ユニバーシティ代表取締役(※連載当時)内藤忍の資産設計コラム。(現在は更新しておりません)
女性誌でお仕事をする機会が最近増えています。講談社のFRaUで先月からマネーに関する連載を始めました。また去年からネット上で続けている日経WOMANオンラインのコーナーでは毎週、読者の方からのお金の悩みに回答しています。
FRaU
http://frau-web.net/
日経WOMANオンライン「おカネでアナタの人生変える方法教えます」
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20100331/106510/
■ お金の悩みは人それぞれ
もう10名以上のアラサー女性にお会いしてお金の相談をしてきたのですが、同じ女性でもお金に関する悩みは人それぞれかなり違うことがわかります。
自分のキャリアに悩み将来の収入に不安を持っている人、パートナーや親とのお金のことで問題を抱えている人、ライフスタイルが定まらないことで将来に具体的な絵が描けないという悩みを持つ人もいます。
現状は大きなトラブルというわけではないが、これから数年後にどうなるのか不安だから今のうちから対策を考えておきたいという人もいます。
■ まずは現状を把握する
悩んでいる人に共通しているのは、現状の把握ができていないことです。問題があることはわかるのですが、それが具体的に何と何なのかという切り分けができていないのです。
その結果、現状の問題点がクリアになっておらず漠然とした不安や心配に終わってしまっています。
そこで、まずは現状把握をすることを一緒に考えるようにしています。すると、自分一人では気が付かなかったことが次々見えてきたりするのです。
■ 次にどうなりたいかを考える
また、将来に対するビジョンが明確になっていないという問題もあります。次にどうなりたいのかという目標がはっきりしていないのです。漠然とした夢はあってもそれを具体的に考えている人は少ないのです。
自分の夢や目標が具体的になれば、足りないものが見えてきます。これも一人で考えるよりは、友達や家族、あるいは信頼できる人と語りあっていくことで、より明確化することができます。
■ 解決策の基本は現状と目標のギャップを埋めるという視点
悩みの解決は簡単ではありません。思うようにいかないことや、本人の努力ではいかんともしがたいことも多々あります。しかし、そんな中でも知恵を絞ると現状を少しでも改善できるような、具体的なアクションプランが見つけられたりします。
例えば、結婚後のお金のやりくりについての相談では、まず今までやっていなかった、パートナーとのお金に関する会話をする、ということがアクションプランとして提案されました。2人別々にお金の管理をするのではなく、これからどのようなプランで資産形成をするか、まず意見をシェアし、その上で資産管理も一体で行った方が効率的だということがわかったのです。
また収入を増やすには、焦って仕事を探すよりも、自分の強みや経験をまず認識し、そこから仕事を考える方が結局は良い解決案が見つかります。今までのせっかくの経験を捨ててしまうのは勿体ないこと。英語、資格、特別な技能、人脈といった過去の資産を活用する仕事を見つけることで収入アップにもつながります。
投資に関しても、やみくもに節約して定期預金をする、という方法より、まず自分の将来の資産をシミュレーションしてみて、その上で積立のプランを考えるというやり方の方が、効率も良く、精神的にも楽な方法だったりします。将来のお金のことを焦って悩むよりも、じっくり考えて長期でプランを立てることで問題を解決出来る人がきっとたくさんいるはずです。
お金の話は人生全体に関わることですし、個人差もあって、解決には時間がかかります。しかし、悩みをシェアして、一緒に考えることで解決の糸口を見つけることができます。それに、もし問題が解決しないとしても、悩みを共有することによって、精神的にはとても楽になれるのです。
悩みを相談できる人が見つかれば、問題の半分は解決した、と言っても過言では無いのです。信頼できる相談相手を見つけてみてください。
今回の話のまとめ---------
■ お金の悩みは人によって千差万別
■ 問題は現状と目標に分解して考えると解決策が見えてくる
■ 悩みを信頼できる相手と共有することで精神的に楽になる
では、また来週・・・。
(本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、筆者の所属する組織の意見ではありません。)
内藤 忍
株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長
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