今知りたい!投資の悩みやお金に関する質問に資産運用の熟練講師がお応えします。
Q 40代のサラリーマン男性、手取年収は約500万円です。妻(34)は昨年退職、子どもが2人(2歳・0歳)です。2年前にマンションを買い(頭金400万+ローン3200万円)現在貯金がほとんどありません(妻の貯蓄は万一のために残しています)。
これから子供の教育資金、住宅ローン、さらに老後資金と3大支出に備えないといけないわけですが、具体的にはどうしたらいいでしょうか。
A 一昨年に自宅を購入されたとのこと、おめでとうございます。新居で奥様と2人の子どもに囲まれて幸せいっぱいですね。まずは、今の幸福を十分に楽しんでください。
楽しみつつ、将来のことも考えてみましょうか。
相談内容から気になる点は
(1)マンションの頭金が少なすぎた。
(2)現在の貯金がない、の2つです。
本来ならもっと自己資金を貯め(1200万円以上)、奥様が仕事を辞めるならローンはもっと少なくすべきでした。住宅ローンは「年収の4倍まで」が目安ですから1000万円以上の借りすぎです。
ずばり、今回の相談者の方は今までは「貯金下手」でした。共働き時代はたっぷりゆとりがあったのに貯めずに使っていました。家を買うことになり、子どもが生まれて「あれ?貯金が少ない、どうしよう」。ということはよくあります。
その上、奥様の収入がなくなったので大変!毎月の赤字をボーナスで埋めてやっと帳尻をあわせています。これではちっとも貯金できません。
でも「こうすべきだった、こうすべきでなかった」と悔やんでも道は開けないので、これからの方針を固めましょう。
第1のポイントは、奥様が復職するかどうかを決める。これがカギです。 数年後に(時期もよく話し合って!)復職するなら、それまでは教育費だけ貯めれば合格。
老後資金や住宅ローンの繰上返済分は、妻の収入ができてから始めれば間に合います。とはいえ、まずは毎月の赤字をなくして上の子と下の子、それぞれ月1万円ずつ教育費積立をするのが最低ノルマ。家計の無駄を上手にカットしましょう。
いや、奥様が復職しない、家事と子育てに専念するというなら、かなりシビアになります。現在の貯金ゼロから年収15%(75万円)貯金できる家計へ早急に改造しなくてはいけません。
無駄な支出を減らすだけでなく、保険の見直し、携帯電話プランの変更、ケーブルテレビの解約、車を手放すなど、かなり思い切った対策が必要に。夫婦とも小遣いは減額。子どもへの出費も必要最低限に。でも幼稚園の保育料(月3万円くらい)はあらかじめ計算に入れておいてくださいね。
それでも子どもが成長してくると、かわいい服も着せたい、習い事もさせてやりたい、遊園地にも連れて行ってやりたいと、『○○してやりたい』がどんどん増えます。
ここがこらえどころなのですが、やっぱり節約だけでは追いつかないでしょう。タイミングを見て何らかの形で奥様が収入を得るプランが現実的だと思います。家庭を大切にして、子どもとの時間も十分持ちながら働くことも、知恵をめぐらせて夫婦で協力すれば、きっと可能です。上手に気持ちを切り換えて!
第2のポイントは、確実に貯めること。貯金ほぼゼロからのスタートなので、250万円(年収の半分)までは安定型の商品=定期預金、財形貯蓄、MMFなどで積み立てましょう。教育資金は子ども1人あたり月1万円(当面)を安定型の商品を専用口座で。子ども保険を使うなら元本割れしないかを必ず確認。それ以上積立できるようになったら、投資信託を組み合わせると◎です。
コラム執筆:
中村芳子 ファイナンシャルプランナー
http://www.al-pha.com/fp/
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