今知りたい!投資の悩みやお金に関する質問に資産運用の熟練講師がお応えします。
<質問>
専門家の方の相場見通しは、人によって言う事がバラバラで、誰の意見を信用して良いのか悩んでしまいます。専門家の意見を聞くときに気をつけた方が良いポイントを教えてください。
<回答>
ご質問ありがとうございます。今週はマネックス・ユニバーシティの内藤が回答いたします。
そもそも、相場の予想というのはとても難しいもので簡単に当たるものではありません。大切なのは当たる、当たらないではなく、正確な知識と情報に基づき、ロジカルな判断を元に情報を発信しているのかどうかという点です。
そんな観点から信用できる専門家を見つけるための3つのチェックポイントを挙げたいと思います。
<チェックポイント1> 言っていることに一貫性があるか?
一貫性とは発言内容に一本筋が通っているということです。相場の見方が環境によって変わっていくのは当然ですが、根本的な考え方にブレがあっては信用できません。
例えば、1年前のマネー誌や日経新聞に書いてあるコメントを今の意見と比較してみましょう。相場が上がった時は強気で、下がった時に弱気なコメントを出しているようなら、一貫性が無く、相場環境に左右される人であることがわかります。
<チェックポイント2> ポジショントークをしていないか?
自分の利害関係からコメントをしてしまうことをポジショントークと言います。例えば、証券会社のアナリストは株価に対して強気な見通しを出す傾向がありますし、世界経済危機をテーマに本を書いている人なら、経済に対して弱気なコメントになりがちです。
このようなコメントはバイアスがかかっているので鵜呑みにすると判断を誤ります。客観的なコメントを発信する人を選ぶようにしましょう。
<チェックポイント3> 本当に専門分野なのか?
本当の専門家であるかどうかを見分けることです。例えば経済の専門家と言っても、経済にもマクロ経済、会計、金融、など様々な分野があって、得意・不得意があります。投資でも債券、株、為替、コモディティ・・・というようにそれぞれの分野で専門の知識が必要です。
日本株の専門家に金価格を聞いたり、会計の専門家にアメリカの金融政策について聞いても価値のある情報は得られません。
よくテレビに出ているから、外資系の金融機関の人だからといった理由だけでコメントを無批判に受け入れるのは危険です。
信頼できる専門家を見つけて、できるだけ正しい情報を元に投資判断ができるようにしてください。
コラム執筆:
内藤 忍 1964年生まれ
株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長
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