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<質問>
経済新聞などで、今年の有望銘柄として、コマツ、日本電産、ファナック、オリックスなどが取り上げられていました。日本株に対しては弱気に見ているのですが、投資をするならこのような銘柄に投資をする方が良いのでしょうか?
<回答>
皆さま、新年あけましておめでとうございます。本年も<マネックス・ユニバーシティ>メールをどうぞよろしくお願いいたします。
今年最初のご質問は、マネックス・ユニバーシティの内藤が回答いたします。
年初になると、専門家や市場関係者による今年の有望銘柄というのが発表されます。例えば、2011年1月1日の日経ヴェリタスの3ページには今年の有望銘柄として、次のような銘柄が掲載されていました(数字は得票数によるランキングです)。
1.コマツ
2.日本電産
3.ファナック、オリックス
5.日立、日産、三菱商事
8.東芝、三井住友
10.ホンダ、丸紅、みずほ、三井不動産、住友不動産、NTTドコモ
確かに、日本を代表するような素晴らしい銘柄が揃っています。新興国に強い企業、コモディティの上昇から恩恵を受けそうな企業、など、それぞれの銘柄に推奨の理由があります。
しかし、株価とは複雑な要因によって変動するものです。それぞれの企業の固有の問題だけではなく、マクロ経済環境や、株価・為替・金利などのマーケット状況にも影響されます。有望な銘柄が、想定通りに上昇するほど単純ではないということが現実です。
以前、日本経済新聞に掲載されている有識者のすすめる有望銘柄を1年経って検証してみたことがあります。有望銘柄の上昇率を平均してみると、日経平均以下ということが多くありました。プロが選んだ厳選銘柄であっても、市場平均を上回ることは簡単ではない、ということです。
このような有望銘柄リストは、そのまま鵜呑みにするのではなく、あくまで自分が投資判断をする際の参考にする、というのが正しい付き合い方だと思います。個別企業の分析もしないで、そのまま信じてしまうというのが一番危険です。
上記の銘柄を手帳にメモして、2011年12月末に日経平均と比較してみてください。有望銘柄がどの位有望だったか、知ることができます。
コラム執筆:
内藤 忍 1964年生まれ株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長
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