第 212 回 あなたの資産は震災が来ても大丈夫?

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第 212 回 あなたの資産は震災が来ても大丈夫?

<質問>
今回の震災で日頃から防災について準備をしておくことの大切さを改めて認識しました。震災に備えて、お金についてやっておくべきことを教えてください。

<回答>
ご質問ありがとうございます。今週は、マネックス・ユニバーシティの内藤が回答いたします。

災害時に備えて、お金についてやっておくべきこととして、次の3つを提案したいと思います。どれも基本的なことですが、きちんと準備できている人は少ないものです。

1. 金融取引に必要な書類をまとめられるようにしておく
金融機関とのネットでの取引、店頭での取引に必要な書類やデータをいつでもすぐに持ち出せるようにまとめておきましょう。例えば、店頭の取引であれば、印鑑、キャッシュカード、本人確認書類、ネットの取引であればIDやパスワード、口座番号などを金融機関別に管理しておくことです。

印鑑と通帳のように一箇所にまとめるとリスクがあるものは、分散させておき、イザというときにまとめるようにします。また、金融機関と取引できないリスクも考え、現金もある程度は手元に持っておく方が良いと思います。私は、現金を5万円以上財布に入れるようにしています。

2. 実物資産の紛失リスクに備える
金融資産ではなく、実物の資産を持っている人には、破損、盗難、紛失リスクがあります。不動産の権利書のようなものは、銀行の貸金庫などに預けておくようにしましょう。
また金(ゴールド)や美術品、骨董品などの資産を持っている人は、破損や紛失、盗難などのリスクをどのように回避するか検討すべきです。飾ってあるものは、万が一の場合破損しにくい場所に、保管しておくものは保管場所をどこにするか考えておきましょう。

3. 投資対象の充分な分散
金融資産の分散をもう一度検討しましょう。お金の配分先も1つの場所に集中させないことです。急激な為替や株価の変動によって資産価値が大きく変動する可能性があります。イベントが発生してから慌てて対応するのではなく、事前に手を打っておくべきです。

これらの準備は震災が無くても普段からやっておくべきことです。新年度入りした4月です。これを機に、資産の管理方法についてもう一度見直しをしてみてはいかがでしょうか。


コラム執筆:
内藤 忍 1964年生まれ
株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長

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