第 220 回 多くの投資家が間違えているファンドの選び方

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第 220 回 多くの投資家が間違えているファンドの選び方

<質問>
投資信託を選ぶ時に、初心者はインデックスファンドが良いときいたことがあります。
しかし、敢えてアクティブファンドに挑戦したいと考えています。
ファンド選びのコツを教えてください。

<回答>
ご質問ありがとうございます。今週は、マネックス・ユニバーシティの内藤が回答いたします。

アクティブファンドの商品選びのポイントとしては、残高の推移、コスト、そして運用会社の実績、から考えていくのが良いでしょう。

残高の推移とは、ファンドのサイズがどのように変化しているか、です。あまり増減が激しいファンドは安定した運用ができませんし、取引コストが高くなってしまいます。残高が小さくても着実に右肩上がりになっている残高の安定したファンドが良いでしょう。

コストは販売手数料、信託報酬だけではなく、運用報告書でわかるその他の費用も押えておきましょう。例えば、売買コストや為替手数料など、ファンドの運営にかかるコストはすべてファンドの資産残高から差し引かれます。また、コストを検討するときは、同じ投資対象のファンドと比べて判断するようにすべきです。

そして、運用会社の実績です。これは私と小松原宰明氏の共著である「投資信託は運用会社で選べ!」((株)ユナイテッドブックス)という本でも指摘していることですが、会社によって運用に関して強み弱みがあります。ところが、ファンドを購入する時に、どの会社が運用しているかにはあまり注意を払わない人が多いのです。

もし、自分が買いたいと思うファンドが見つかったら、その会社が運用している同じ投資対象の別のファンドの運用実績もチェックしてみましょう。例えば、日本株の買いたいファンドがあったら、その運用会社の別の日本株ファンドもチェックしてみるのです。全体的に運用成績が好調の会社は運用能力に優れたチームが運用を行っている可能性が高いと見ることができます。

ファンド選びに失敗してしまう人で多いのは、残高が大きい有名なファンドを選んでしまったり、売れ筋ランキングを見て皆が買っているからと内容を調べず購入するケースです。

有名なファンド、残高が大きなファンド、皆が買っているファンドだから良いファンドだとは限りません。むしろ、逆のケースが多いのです。

ファンド選びも株式の銘柄選択同様、ある程度時間をかけて選んでいくことが、運用成績の向上につながるのです。

コラム執筆:

内藤 忍 1964年生まれ
株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長

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