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<質問>
為替がまたドル安になっています。こんな状況では、外貨投資をしても円高で差損が出るからやらない方が良いと思ってしまうのですが、内藤さんはどう考えていますか?
<回答>
お問い合わせありがとうございます。今週はマネックス・ユニバーシティ内藤忍が回答いたします。
確かに、ドルは下落が続き、外貨投資で今後さらに為替差損が出るのではないかと心配な人も多いと思います。しかし、外貨投資を考える際は目先の為替変動ではなく2つの視点を意識して投資を考えることが重要だと思います。
1つは、中長期的な為替の動きです。短期的なトレーディングをしているのであれば、これから数カ月といったスパンで為替動向を考えることには意味があります。しかし、もう少し長期で外貨運用をするのであれば、長い目で見た為替の動きを考えてみる必要があります。米ドルは現状下落していますが、例えば10年後、20年後に円に対してのレートはどうなっているのか?長期的な円安を予想するのであれば、円高局面は米ドル資産を積み上げるチャンスになります。
そしてもう1つは、外貨投資をやらないことによるリスクです。外貨資産を持たないで円安になると、資産の実質価値は減少します。外貨投資をまったくやっていないということは、リスクが円に偏在している状態と言えます。「リスクを取らないリスク」を取っているとも言えるのです。
外貨投資は為替水準の予測が難しく投資タイミングをはかるのはプロでも難しいものですが、投資タイミングを分散させ、資産の一定比率は外貨で保有するようにしていくのが良いと思います。その際は米ドルだけではなく、ユーロなど他の通貨にも分散を忘れないようにしましょう。
コラム執筆:
内藤 忍 1964年生まれ
株式会社マネックス・ユニバーシティ 代表取締役社長
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