第 234 回 長期運用可能な資金で、今投資するとしたら?

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第 234 回 長期運用可能な資金で、今投資するとしたら?

<質問>

貯金から一部投資に振り分けようと考えています。
しばらく使う予定のない資金です。今ならどんな商品に投資するのがよいでしょうか?

<回答>

ご質問を有難うございました。オフィス マイ エフ・ピーの吉野充巨がお答えいたします。
暫く使う予定の無い資金との事ですので、長期投資に向いた商品を2つご紹介します。

1つは、償還まで保有すれば一般的に低リスクとされている、「個人向け国債」があります。期間は、3年、5年、10年から選べます。3年と5年は固定金利で、10年は変動金利です。利率は発行の都度(3ヶ月毎)に、基準金利を基に設定され、期日まで保有すると額面で償還されます。
金利は低いのですが、デフレ時は名目金利にマイナスのインフレ率がプラスに働き、実質金利はその率分高くなりますので、「今ならではの商品」と考えます。
10年国債(変動)は金利上昇局面には利率も上昇するインフレにも対応する商品です。また、期間途中でも発行から1年経過以降であれば、前2回分の利子相当額(税引前)×0.8を支払うことで、換金が可能です。


2つめは、国内外の株式や債券を対象とする投資信託で国際分散投資をおこなうことです。各投資対象の市場全体を表す指数に連動するインデックス投資信託などを複数購入するというものです。夫々の資産を対象とする投資信託を購入する際に、国内と海外の比率、債券と株式の比率を変更することで、リスクとリターンをコントロールします。例えばリスクを下げるには、国内債券を対象とする投信の比率をあげ、期待リターンを高めに求める際には、株式の比率を上げるなどの調整を行います。

これらを考えるのが苦手だという方は、この配分の検討もお任せにできるバランスファンドがあります。インデックス投資信託に比べ、信託報酬などのコストは上がりますが、プロが資産配分を管理してくれるので、自分で配分比率を考える必要はありません。

投資信託はあくまで運用した結果を受け取るもので運用利回りを確約するものではありません。現預金と同じ感覚で約束された利息を受け取りたいという場合は国債に。国債以上のリターンを求めるには、投資信託という具合に、ご自身の運用ニーズにあわせてまずは商品を選択することをおすすめします。

コラム執筆者:
吉野 充巨
オフィス マイ エフ・ピー 代表
生活情報サイト「オールアバウト」、「マイベストプロ東京」などにコラムを掲載。お客様の「夢や希望」実現のため、安心・納得のライフプランの作成と長期的な資産の運用を提案する、アドバイス専門のファイナンシャル・プランナー。

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