今知りたい!投資の悩みやお金に関する質問に資産運用の熟練講師がお応えします。
<質問>
円高基調の今、外貨投資をしたいのですが、商品の選び方を教えていただけますか?
これまで外貨預金(ドル)を少し保有しているのみです。
<回答>
ご質問を有難うございました。オフィス マイ エフ・ピーの吉野充巨がお答えいたします。外貨投資の商品選びのポイントをお答えします。
ご承知の通り、外貨投資(外貨建て債券や外国株式含む。以下同様)には為替の変動リスクがあります。現時点は円高とされていますが、為替の原則、購買力平価説では、円/ドルレートは適切なレベルに在るとの意見もあり、為替の予測はプロでも難しいとされています。
従って、外貨投資では、一つの通貨に集中するのではなく、複数通貨への分散を検討するとよいでしょう。
例えば、先進国通貨として、ドル、ユーロ、ポンド、資源国通貨としてカナダドル、オーストラリアドルが考えられます。新興国通貨は価格変動が大きいため、ご購入される場合には、投資運用資金の10%程度に抑えることをお勧めします。
また、国内外の株や債券を対象とする投資信託には、対象とする範囲が国や地域、新興国群、先進国群、そして世界全体などがあり、それらを購入することによって通貨分散をするというのも1つの選択肢です。
また、外貨投資をする際には、換金がスムーズにできるのかという点もお考えください。流通量の大きいドル、ユーロ、円などの先進国通貨は流動性に優れていますが、新興国通貨など流通量が少ない通貨に投資された場合には、売却・解約が出来ない、日数がかかるなどのリスクも在りますので、余裕資金での購入をお勧めします。
外貨定期預金の場合には決められた期間、解約が出来ませんが、外貨MMFは過去、外貨ベースでは元本割れが発生していない金融商品で、購入後翌日から解約が可能です。また、外国の株式や債券を投資対象としているオープン型の投資信託も特約が無ければ通常は売却・解約後3~4日後に現金化が可能です。
また、お取引の際には、取引金融機関の為替手数料をご確認ください。通常外貨投資は、円から外貨、外貨から円への交換に手数料が掛ります。この為替手数料の高安が外貨投資の成果に影響します。
例えば、銀行預金の場合、預金金利が年に0.5%、為替手数料1ドル1円、10,000ドルを5年預けるケースで、円/ドルレートが80円の時に購入し、解約時に同レートだった場合、税金を考慮せずに試算しますと、利子は10,000ドル×0.5%×5年=250ドル、円換算250ドル×80円=20,000円を得られる計算になります。費用を確認してみると円→外貨の片道の場合だけ考えても、為替手数料が10,000ドル×1円+10,250ドル×1円=20,250円ですから、5年運用しても利益が出ないことになります。外貨建てMMFの場合為替手数料は、外貨預金と比較すると安い場合がありますが、金融機関によって異なりますので、事前にご確認ください。
外貨投資の際には、まず、為替手数料等コストの確認をお勧めします。
コラム執筆者:吉野 充巨
オフィス マイ エフ・ピー 代表 生活情報サイト「オールアバウト」、「マイベストプロ東京」などにコラムを掲載。お客様の「夢や希望」実現のため、安心・納得のライフプランの作成と長期的な資産の運用を提案する、アドバイス専門のファイナンシャル・プランナー。
日興外貨建てMMF(ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド)の取引に関する重要事項
<リスク>
当ファンドは、主に外貨建の公社債や短期金融商品など値動きのある有価証券を投資対象としています。当ファンドの基準価額は、組み入れた有価証券の値動きや為替相場の変更等の影響により上下するため、これにより元本損失が生じることがあります。投資信託は、投資元本及び分配金の保証された商品ではありません。
<手数料等(税込)>
当ファンドのご購入にあたっては、以下の手数料等がかかります。
・ 申込手数料/解約手数料/信託財産留保額:かかりません。
・ 当ファンドの買値と売値の間には差額(スプレッド)があり、買値は売値よりも高くなっています。
・ 管理報酬等:日々の純資産総額に対して年率0.91%(上限)を乗じた額及びその他費用がファンド資産より控除されます。その他費用については、運用状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を示すことができません。
※ 当ファンドに係る手数料(費用)の合計額については、申込金額、保有期間等の条件により異なりますので、事前に料率、上限額等を表示することができません。
<その他>
お取引の際は、当社ウェブサイトに掲載の「目論見書補完書面」「目論見書」「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」を必ずお読みください。
マネックスからのご留意事項
「お金の相談室」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
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