第247回 2012年の投資を考える前にやっておきたい2つのポイント

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第247回 2012年の投資を考える前にやっておきたい2つのポイント

<質問>

年末です。今年もマーケットは激動の1年でした。2012年を迎えるために、今考えておくべきことを教えてください。

<回答>

ご質問を有難うございます。オフィス マイ エフ・ピーの吉野充巨がお答えします。2011年は激動の年でしたので、ご相談者のポートフォリオも年初の資産配分から大きく変化しているのではないでしょうか。年末の今、時間が許せばやっていただきたいことは2つあります。

一つは、みなさんが考える、2012年の経済ストーリーの作成です。例えば、日本の景気は回復する・回復しない、日本株式は、来年末に上昇・下落しているのか、欧州の債務問題は解決している・いない、欧・米・中の株価は上昇・下落、家計は楽になる・ならない等々、資産運用に関わるものを思いつくまま、箇条書きでメモしておきましょう。
それに沿って来年の投資方針を検討しましょう。そして2012年の年末にはそれを点検し2013年に役立てます。毎年継続することで情報の取得方法や情報を判断する精度が上がります。
もし余力があれば、関連する記事・セミナー資料などのスクラップ集でも作っておけば投資判断に役立つのではないでしょうか。

二つ目は、資産配分の比率とポートフォリオの点検です。
数々の実証データを分析した研究では、長期投資の成果の91%は資産配分とそれに基づく十分に分散されたポートフォリオの作成によるものとされています。(アセットアロケーション方針)

既に、資産配分方針を決定してポートフォリオを作成されている方は、この機会にリバランス(再配分)のご検討をお薦めします。
2011年で、年初から売買をせずにいらっしゃる方のポートフォリオの多くは、当初方針から短期金融資産と国内債券の比率が高くなっているものと推察いたします。それを今後どうするのか?ということを考えてみてはいかがでしょうか。

まだ、資産配分を決定していない場合には、この機会に考えてみてはいかがでしょうか。資産配分を考える際の資産クラスは、
短期金融資産(普通預金、MRF、MMFなど)、国内株式、国内債券(国債、社債など)、海外株式(先進国、新興国)、海外債券(先進国、新興国)の5資産を主として配分する例が多いのです。また、プラスして、国内不動産(J-REIT等)、海外不動産(米国、豪州REITなど)、商品(金など)への資産配分を検討する方もいらっしゃいます。

例えば5資産に均等に配分する案をベースとして、リスクを低くするには短期金融資産と国内債券への配分を多くする。リスクは高くなるけれども期待リターンを高めるには、国内外の株式への配分を多くする、など、資産の配分を変えることで、リターンとリスクのレベルを設定し、その方針に沿ったポートフォリオの見直しをお考えになっては如何でしょう。

コラム執筆者:吉野 充巨

オフィス マイ エフ・ピー 代表 生活情報サイト「オールアバウト」、「マイベストプロ東京」などにコラムを掲載。お客様の「夢や希望」実現のため、安心・納得のライフプランの作成と長期的な資産の運用を提案する、アドバイス専門のファイナンシャル・プランナー。

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