第304回 ベストなポートフォリオとは?

今知りたい!投資の悩みやお金に関する質問に資産運用の熟練講師がお応えします。

第304回 ベストなポートフォリオとは?

<質問>
積立投資を始めようと思います。どのようなポートフォリオを形成すればよいでしょうか。

<回答>
どのようなポートフォリオにすべきか、ということに関しては投資を一度に行うか、積み立てをしていくか、で特段の区別をする必要はないかと思います。そもそも、その人にとってベストなポートフォリオはどういうものか、というのが最大のテーマであり、そのポートフォリオを一度の投資で作り上げるか、積み立てで作っていくか、というのはアプローチの問題です。積立投資というのは目的や目標ではなく、あくまでもアプローチです。

まずは、そもそも自分はどこの国のどの資産に何%ずつ配分すべきかを考えるべきかと思います。そしてその配分に向かって既にもっているお金を一括または分割して投資する、少しずつ積み立ていく、というのが基本になるのではないでしょうか。

株と債券の比率をまず決める、株と債券それぞれの中でどの国に何%ずつ配分するかを決める、サテライト的に加えるものを検討する、というステップを踏むのが良いと私は考えています。また、株でも債券でも、「自分が成長すると考える国」のものを買う、というのが基本だと思います。株も債券も、中長期的には国の経済成長と深い関わりがあるためです。為替ヘッジの有無で選ぶ、分配金の有無や多寡で選ぶ、などでは本末転倒です。

もちろん、経済の状況というのは変化していきますし、投資家としての経験値や知識が増えていくことで、見方というのは変わるものです。その時には変化した自分の見方に応じて、配分の見直しをすれば良いと思います。一生これでいく、というものではなく、あくまでも「現時点での私の見方ではこうである」というものを考えるようにすると、考えをまとめやすくなります。

まずは、自分の最適配分は何か、を考えてみることをおすすめします。

コラム執筆:ジョン太郎

金融業界の様々な分野で経験を積んできた現役金融マン。投資・運用・金融・経済など、お金にまつわるトピックをわかりやすく解説しているブログ「ジョン太郎とヴィヴィ子のお金の話」は人気を博し、各種のサイトで紹介されている。著書に「ど素人がはじめる投資信託の本」、「ど素人が読める決算書の本 」がある。

マネックスからのご留意事項

「お金の相談室」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

マネックスメール登録・解除

コラム一覧