第324回 セミナー参加時の注意点と情報収集のポイントは?

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第324回 セミナー参加時の注意点と情報収集のポイントは?

<質問>

投資が盛り上がりを見せる2013年。オンライン・オフライン共に様々なセミナーが開催されています。情報収集の面では有意義な機会だと思いますが、参加する際の注意点や、抑えておくべきポイントを教えてください。

<回答>

情報収集で最も気をつけたい点はやはり情報の取捨選択ではないでしょうか。取捨選択の基準は人によって異なって当然だと思いますが、何でもかんでも聞いた話を鵜呑みにしてしまうのではなく、ご自分の判断基準に照らし合わせしっかりと取捨選択をすることが大切だと思います。そのうえで、いくつかのポイントをご紹介したいと思います。

まず、未来を知っている人はいないというのが大前提です。当たり前のことですが、大切なポイントです。未来を知っているかのように話す人や、自分は未来を知っていると信じている人、こうなるに決まっていると言う人、はいますが、未来を知っている人はいません。この点は常に念頭においておきたいものです。

それから、よくあるのが「今、人気です。」「今、売れています。」の類です。どの分野の話でも、専門的な知識を持っている人は少ないもので、「みんなが言っていること」は実は間違っているということも少なくありません。同様に、投資の世界でも「みんなが買っているもの」「よく売れているもの」が必ずしも有望な投資先であるとは限りません。人気が集まっているものが逆に割高になっている例というのは過去に枚挙に暇のないほどあります。また、投資の世界で特に気をつけたいのは「人気がある、売れている、こんなに上がっている」というものです。市場規模の小さい市場はまとまったお金が流れ込めば大きく上がりますが、ひとたび資金が流出すれば大きく下がります。ただ単に小さな市場に短期的にまとまって流入したお金が市場を押し上げているだけではないかという目をもつことが大切です。
(参考URL:http://jovivi.seesaa.net/article/218970323.html)
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今後の見通しを聞いた時にはその根拠・理由をきちんと確認すると良いと思います。そしてその根拠・理由となっているものを使って過去のマーケットを説明できるかをチェックしましょう。「この国の株はこれからいいですよ、なぜならこの国は●●がありますから!」と聞いたら、過去に●●があった国の株式市場が本当に上がっているのかを確認してみましょう。

最後に、見通しを聞いた時には、見通しというのはどのくらいの期間の見通しなのかが大事、と覚えておきましょう。今後1ヶ月の話なのか、今後6か月の話なのか、12か月なのか、3年なのか、もっと長い期間の話なのか、それによって話は大きく変わってきます。また、ご自分はその期間内に売却して利益を得るのか、その後も継続して持ち続けるのか、も併せて考えてみるとよいと思います。

コラム執筆:ジョン太郎

金融業界の様々な分野で経験を積んできた現役金融マン。投資・運用・金融・経済など、お金にまつわるトピックをわかりやすく解説しているブログ「ジョン太郎とヴィヴィ子のお金の話」は人気を博し、各種のサイトで紹介されている。著書に「ど素人がはじめる投資信託の本」、「ど素人が読める決算書の本」がある。

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