第339回 グローバル時代到来。米国株式市場と日本株式市場の違いは?

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第339回 グローバル時代到来。米国株式市場と日本株式市場の違いは?

<質問>

3/10よりマネックス証券では米国株をテーマ5夜連続のオンラインセミナーが開催されます。米国株式市場と日本株式市場の違いや米国株投資のメリット・デメリットなどお教えいただけますでしょうか。

<回答>

米国株式市場と日本株式市場の違いは、細かいところまで挙げればキリがありませんが、あまり神経質に気にする必要のあるようなことはないと思います。もちろん、日本とは異なる規制が適用になりますし、日本円から投資するには為替リスクが伴う、などの当然と言えば当然の違いは認識しておくべきですが、あまり細かいところまで気にする必要はないでしょう。

米国株投資のメリット、というのは日本株のみの投資から米国株も含めた投資へと広げるメリットということでお話しさせていただきます。まず、投資対象が飛躍的に広がります。このメリットは非常に大きいです。さらに、米国株市場では米国企業以外にも世界中の様々な企業の株が取り引きされています。米国株市場へと一歩踏み出すだけで投資対象は大げさでなく飛躍的に広がるのです。

また、日本株の市場リスク(リターン)のみしかとることができなかったのが、米国株の市場リスク(リターン)もとることができるようになります。異なる投資対象による異なる市場リスク(リターン)というのは、同じ投資対象での投資スタイルの違い(日本株のバリューと日本株のアクティブなど)によるものよりも大きな差を生みます。

こうしたこと以外にも、例えば日本株のみであれば日本の金融政策や景気などの日本の事情に大きくリターンが左右されることになりますが、米国株も投資対象にすることで、こうした要素の依存先を変えたり分散したりすることができるなど、様々なメリットがあります。

一方のデメリットのほうは、最大はやはり情報の入手しやすさでしょう。米国株は他の諸外国の株式市場に比べればずっと情報を入手しやすい市場と言えますが、それでも日本株との差はやはり大きいと思います。市場全体や個別企業に関するニュースも国内のニュースなどで取り上げられる頻度は多くないです。企業の財務情報などを入手することに関してはあまり差を感じないと思いますが、各社・各業界の動向などを把握するのにはやはり大きな差があると認めるべきでしょう。それでも米国株を投資対象に加えるメリットのほうがずっと大きいと思いますので、情報収集の難しさを認識し、その点を注意しながら大きな一歩を踏み出してみると良いのではないでしょうか。


コラム執筆:ジョン太郎

金融業界の様々な分野で経験を積んできた現役金融マン。投資・運用・金融・経済など、お金にまつわるトピックをわかりやすく解説しているブログ「ジョン太郎とヴィヴィ子のお金の話」は人気を博し、各種のサイトで紹介されている。著書に「ど素人がはじめる投資信託の本」、「ど素人が読める決算書の本」がある。

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