第343回 IMFデータベースの使い方

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第343回 IMFデータベースの使い方

<質問>

以前紹介されていたIMFデータベースの使い方を教えてください。


<回答>

5月2日のコラムにてご紹介した、IMFデータベースの見方についてお話しさせていただきます。データベースは英語版のみなので、とっつきにくいかもしれませんが、慣れてしまえば英語の分からない方でも充分使えると思います。非常に有用なデータなのでちょっと頑張って使い方に慣れるだけの価値は充分にあります。今日はその基本的な使い方をご紹介します。


まず、IMFデータベース(コラム下記ご参考URL)のリンク先ページへ行くと、Download WEO Data: April 2014 Edition
By Countries (country-level data) or By Country Groups (aggregated data) and commodity prices or Entire Dataset
とあり、国ごとのデータをとりたい時はBy Countries、先進国・新興国・アジア・ユーロ圏といった国グループごとのデータをとりたい時はBy Country Groupsを選びます。次のページで、前者の国ごとのデータの場合は「All countries」全ての国から選ぶか、「Advanced economies」先進国の中からだけ選ぶか、「Emerging market and developing economies」」新興国の中から選ぶか、を選択し、その先のページ「Step 2 of 5」でデータをとりたい国の名前にチェックを入れて、「Continue>」を押します。国グループごとのデータの場合はいきなり国グループの選択画面になりますので、データをとりたい国グループの名前にチェックを入れて、「Continue>」を押します。


ここで「Step 3 of 5」の画面になり、とりたいデータの種類を選択します。よく使われる主なデータをご紹介します。


Gross domestic product, constant prices National currency:現地通貨で表した実質GDP額

Gross domestic product, constant prices:GDP成長率

Gross domestic product, current prices National currency:現地通貨で表した名目GDP額

Gross domestic product, current prices U.S. dollars:米ドルで表した名目GDP額

Gross domestic product per capita, constant prices National currency:現地通貨で表した1人当りGDP額

Gross domestic product per capita, current prices U.S. dollars:米ドルで表した1人当りGDP額

Gross domestic product based on purchasing-power-parity (PPP) valuation of country GDP Current international dollar:購買力平価のGDP額

Gross domestic product based on purchasing-power-parity (PPP) per capita GDP Current international dollar:購買力平価の1人当りGDP額

Inflation, average consumer prices Percent change:年平均インフレ率
Unemployment rate:失業率

Population:人口

General government revenue National currency:財政収入額(現地通貨建て)
General government revenue Percent of GDP:GDP比の財政収入額(%)
General government total expenditure National currency:財政支出額(現地通貨建て)

General government total expenditure Percent of GDP:GDP比の財政支出額(%)

General government net lending/borrowing National currency:財政収支額(現地通貨建て)

General government net lending/borrowing Percent of GDP:GDP比の財政収支額(%)

General government net debt National currency:政府純債務額(現地通貨建て)

General government net debt :GDP比の政府純債務額(%)

General government gross debt National currency:政府総債務額(現地通貨建て)

General government gross debt Percent of GDP:GDP比の政府総債務額(%)
Current account balance Percent of GDP:GDP比の経常収支額(%)

データを取りたい項目を選択したら「Continue>」を押します。「Step 4 of 5」の画面になります。「Date Range」でデータを取りたい期間の最初の年と最後の年を指定します。その他はデフォルトのままでいいと思いますが、「Sort Order」のところがデフォルトだと「by Country then Subject」になっており、これだと出力が国ごとに選択したデータを全て表示する格好になります。日本の成長率、次の行に日本のGDP、次に日本のインフレ率・・・という具合に日本のデータが全て表示された下に、米国の成長率、次の行に米国のGDP、次に米国のインフレ率・・・とその次の国のデータが表示されます。「by Subject then Country」を選ぶとデータごとに全ての国が表示されて、次の項目が出力されるので、日本の成長率、米国の成長率・・・日本のGDP、米国のGDP・・・という具合に表示したい場合には「by Subject then Country」を選びましょう。私はほぼいつもこちらを選びます。そして、「Prepare Report」を選ぶと「Step 5 of 5」でデータが出力されます。画面の表をコピペしてエクセルにもっていってもいいですし、画面一番下には「Your WEO Report」というファイル名でエクセルファイルも用意されます。

是非いろいろ使ってみてください。

ご参考)
●IMFデータベース
http://www.imf.org/external/index.htm
(World Economic OutlookのところにあるDatabase)
2014年4月バージョンのURLは
http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2014/01/weodata/index.aspx(毎年4月と10月の年2回更新)

コラム執筆:ジョン太郎

金融業界の様々な分野で経験を積んできた現役金融マン。投資・運用・金融・経済など、お金にまつわるトピックをわかりやすく解説しているブログ「ジョン太郎とヴィヴィ子のお金の話」は人気を博し、各種のサイトで紹介されている。著書に「ど素人がはじめる投資信託の本」、「ど素人が読める決算書の本」がある。

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