第376回 投信積立。売却・乗り換え時期をどう考える?

今知りたい!投資の悩みやお金に関する質問に資産運用の熟練講師がお応えします。

第376回 投信積立。売却・乗り換え時期をどう考える?

<質問>

長期(10~20年)の投資信託の積立はどういうタイミングで売却を検討すればいいですか。

<回答>

積立で投資したものであれ、一括で投資したものであれ、投資信託の売却をするとしたら私は以下の3つが主なものだと思います。

(1)投資している資金が必要になった。

(2)自身の知識・経験の向上や投資先資産の状況変化で、投資先資産の今後のリターンにあまり期待できないと考えるようになった。他にもっと良い投資先が見つかった。(他の資産への乗り換えるべきだと判断した)

(3)自身のリスク許容度に変化があり、もっと大きなリスクをとれるようになった、リスクを小さくする必要がでてきた。投資先資産のリスクの大きさが変化した。ポートフォリオ内の他の資産とのバランスで見直しが必要になった。



人は死ぬまでお金がかかります。お金が必要なくなるのは死ぬ時です。投資はお金を増やすためだけではなく、減らさないためにも(インフレで目減りさせないためにも)必要なことです。ある投資先資産を売却したとして、それから先に投資の必要性がなくなるというケースはあまりないのではないでしょうか。その後も、お金を増やすために、お金を減らさないために、どこかに投資する必要があるはずです。


であれば、投資先資産を売却する場合には、「では、売却した資金は次にどこに投資するのだろう」ということを考える必要があると思います。売却ありき、で考えるよりも、その先のことを先に考えるべきなのではないでしょうか。


私自身、自分が投資している投資先の資産はいずれも売却の予定なしです。上記のようなことがなければ死ぬまで投資しっぱなしだと思います。解約をすることもなく、そのまま自分の子供に相続するつもりです。できればその通り解約せずに相続したいですね。投資先の資産に手を付けなくても一生涯お金が足りたということですから。お金が足りなくなって投資先資産からお金を引き揚げることなく死ぬことができたらいいなと思っています。これから先の世の中を考えるとそれはあまりに楽観的な未来ですが。

コラム執筆:ジョン太郎

金融業界の様々な分野で経験を積んできた現役金融マン。投資・運用・金融・経済など、お金にまつわるトピックをわかりやすく解説しているブログ「ジョン太郎とヴィヴィ子のお金の話」は人気を博し、各種のサイトで紹介されている。著書に「ど素人がはじめる投資信託の本」、「ど素人が読める決算書の本」がある。

マネックスからのご留意事項

「お金の相談室」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

マネックスメール登録・解除

コラム一覧