第391回 外国株投資と日本株投資の違いってなに?

今知りたい!投資の悩みやお金に関する質問に資産運用の熟練講師がお応えします。

第391回 外国株投資と日本株投資の違いってなに?

<質問>

外国株投資と日本株投資の違いについて、メリット・デメリットを教えてください。また、注意点も知りたいです。

<回答>

外国株投資と日本株投資の一番の違いは投資ユニバース、投資対象企業の種類です。

世界には約68,000社の上場企業があります。日本の証券取引所に上場しているのはそのうちの3,900社弱です。日本株にしか投資しないのであれば、3,900社から選ぶことになりますが、外国株も投資対象とするのであれば68,000社から選べることになります。

株式のリターンはインカムゲイン(配当金)とキャピタルゲイン((1+EPS*成長率)×(1+PER変化率)-1)ですが、ユニバースが広いほうが、より高い配当金、より高いEPS成長率、より割安なPER、の銘柄が含まれている可能性が高くなります。
*EPS:1株当たり利益

IMFによる今後5年間の平均経済成長率予想で、日本は実質成長率で184位、インフレ率を含めた名目成長率で186位です(全188か国)。日本よりも経済成長率が高い国には、日本の企業よりも高いEPS成長率を記録する企業もあるでしょう。

もちろん、国が違えば、制度や規制も違い、金融政策の方向性も国内の金融・経済情勢も政情も社会情勢なども異なりますので、単に企業単位だけで比較することはできないと思いますが、日本の状態が良くない時に、日本からしか選ばないというのと、世界中の国から選べる、というのは大きな制約の差がつきます。やはりより多くの選択肢があるというところに外国株投資の魅力があると思います。

一方、日本株の場合、ディスクロージャーが日本語であるというメリットや、情報を入手しやすいというメリットがあります。また、日本株投資と違い、外国株投資の場合は為替リスクが伴います。為替リスクがプラスとなる場合もあればマイナスの場合もあります。これらは裏返せば、外国株投資の注意点と言えるでしょう。


コラム執筆:ジョン太郎

金融業界の様々な分野で経験を積んできた現役金融マン。投資・運用・金融・経済など、お金にまつわるトピックをわかりやすく解説しているブログ「ジョン太郎とヴィヴィ子のお金の話」は人気を博し、各種のサイトで紹介されている。著書に「外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話」、「ど素人がはじめる投資信託の本」、「ど素人が読める決算書の本」がある。

マネックスからのご留意事項

「お金の相談室」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

マネックスメール登録・解除

コラム一覧