第1回 なぜ今、信用取引なのか・・・ (投資戦略を広げる、リスク管理)【信用取引を上手に活用する方法】

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第1回 なぜ今、信用取引なのか・・・ (投資戦略を広げる、リスク管理)【信用取引を上手に活用する方法】

みなさんはじめまして。今回から信用取引のコラムを書かせていただくことになりましたインベストラストの福永博之です。どうぞよろしくお願いいたします。

ところで、みなさんは現在の株式市場をご覧になってこんな風に思われたことはありませんか?

「下げ相場で手が出せないけれど、こんな時どうすればいいんだろう......」「持っている株が値下がりしてしまったが、何か良いリスクヘッジ方法はないか......」
「株価が値下がりしたので買いたい株があるんだけど、資金が少し足りない......」
 Etc...

こんな風に考えているみなさん。これらの悩みや疑問を解決してくれるものがあります。それが信用取引です。信用取引を勉強(理解)して活用すれば、こうした疑問や悩みは一気に解決されるはずです。

ではなぜ、信用取引を活用すれば悩みや疑問が解決されるのでしょうか?それは、信用取引を利用することで「投資機会が広がる」からです。なぜ投資機会が広がるとかと言いますと......。信用取引は買いだけでなく、株券を持っていなくても売りから始めることができるため、下落相場でも利益を上げることができます。普通、投資と言えば株を買ってそのままホールドするやり方(バイアンドホールド)が一般的ですが、最初の疑問のようにバイアンドホールドだけではこれまでのような下落相場では手も足も出ず、成す術がないということになってしまいます。

もちろん、経済情勢が不安定で先行きが見通せない時には投資を控え、様子を見ることも重要ですが、そうした下落相場の中でも利益を上げることができれば、年間を通したパフォーマンス(投資成績)の向上が見込めることになり、株価が上昇しても下落しても利益を上げられることになるのです(もちろんそうならないこともありますが......)。

では、どういう投資家が信用取引を活用しているのでしょうか? 代表的なものとして挙げられるのがヘッジファンドです。ヘッジファンドは上昇相場でも下落相場でもパフォーマンスを向上させることができるように信用取引を活用しているのです。相場動向に関係なくパフォーマンスを向上させたい投資家にとって、信用取引を利用しない手はありません。

続いては、保有している株が値下がりしてしまった場合の悩みです。これも普通に考えると、値下がりする前に売却するのが当たり前ですし、値下がりしてしまった後でも損失が拡大すると考えた場合、ロスカットを行って買い戻す(値下がりしたところで再び買う)という人が多いと思います。

一方で、信用取引の売りを活用することで保有銘柄の損失を限定させることができますので、株主優待を取りたいと考えている人には向いている手法です。

これらのほかにも、3つ目の疑問にあるように、買いたい株があるのに資金が不足している時、例えばボーナス資金が入る予定でそれまで待っていたいけれど、今まさに株価が動きだしそうなどという時は、信用取引の買いを活用して買い付け代金を借りることで、売買タイミングを逃す事がなくなります。

また、買い付け後、手元に資金ができたところで現物株を引き取ることができるのも信用取引を怖がらずに活用できるポイントと言えるでしょう。

こうして見ると、一般に手が出しにくいと思われている信用取引ですが、活用次第で投資機会を広げてくれると同時にリスクヘッジや売買タイミングを逃さなくてすむようになる重要な武器になると考えられるのです。

これまで信用取引に興味を持てなかった方や、興味はあるけれどやり方が分からないといった方は、是非、このメールマガジンを読んでいただき投資の幅を広げてください。また、お友達にも紹介してください。

次回は信用取引の仕組みについてご説明します。

コラム執筆:福永 博之

株式会社インベストラスト代表取締役。IFTA国際検定テクニカルアナリスト。ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ 株式・資産形成講座 講師。勧角証券(現みずほインベスターズ証券)、DLJdirectSFG証券(現楽天証券)、同証券経済研究所チーフストラテジストを経て、現職。現在、投資教育サイト《アイトラスト》の総監修を務める。ラジオNIKKEI、テレビ東京、TOKYO MXテレビ、CS日テレなどの株式関連番組にレギュラー出演。マネー雑誌の連載のほか、執筆多数。
最新刊『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った「株」チャートらくらく航海術』
(ダイヤモンド社刊)では、チャート分析の基本中の基本、ローソク足に徹底的にこだわって騰がる株を見つける方法をわかりやすく解説し、好評を博している。

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