マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
今回は、身近になった信用取引について、マネックス証券を例にお話したいと思います。
最近の信用取引は信用取引口座開設の申し込みや審査がネット上で行えるようになったことに加え、始める時の保証金の基準が緩やかになっています。
例えば、マネックス証券では信用取引を始めるにあたり最低30万円から取引ができるようになっていますが、株券も担保に使えますので、現金が30万円に届かなくても保有株の資産価値との合計が30万円以上になれば信用取引を始めることができるのです。
従って、こうした条件を満たすことができれば、買いたい株があるにもかかわらず現金が足りなくて買えないだとか、株価下落時に売り注文が出せないといったことを避けることができるようになります。
さらに忙しい投資家にとっては、注文方法が多彩になってきたことや売買できる取引チャンネルが豊富になってきたことも魅力で、タイミングを逃さずに取引できることも信用取引が身近になってきた重要なポイントと言えるでしょう。
例えば、注文方法で信用取引の広がりとともに普及してきたものに、逆指値注文が挙げられます。通常の指値注文は、「現在の値段よりも高い値段で売り注文」をいれたり、「現在の値段よりも安い値段で買い注文」をいれたりする、いわゆる「待ち伏せ注文」ですが、この逆指値注文はそうした指値注文とは逆で、「現在値よりもいくら高くなったら買う」とか、「現在値よりもいくら安くなったら売る」といった注文方法になります。
こうした注文方法を活用することで、レバレッジを効かせた取引を行っている中で「予想以上に値下がりして損失が拡大してしまうリスク」や、思ったよりも早く株価が上昇してしまい「買い逃してしまうリスク」を回避することができるのです。
また、マネックス証券では「A株が売れたらB株の買い注文を発注する」といった「連続注文」や、逆に「A株が買えたらB株の売り注文を発注する」といったリバース注文機能も使えるようになっているため、銘柄ごとの資金配分を保証金の範囲内で無駄なく行うこともできるようになっているのです。
さらには、スマートフォンでも注文できるようになっていますので、昼休みや休憩中に出たニュースなどにも対応でき、利用の仕方次第では売買チャンスを逃す可能性も少なくなっていると言えるでしょう。
このように投資家の利便性が考慮され身近になった信用取引ですが、最後にみなさんに注目して欲しいのがリスク管理についてです。
これまでご紹介した逆指値などの発注方法もリスク管理から生まれたものの一つと考えられますが、これらはどちらかと言うと中上級者向けで、注文毎に価格を設定する必要がありました。そこで注目したいのがマネックス証券の「みまもるくん」です。
この「みまもるくん」は、事前に設定した損切り決済率に達すると自動で決済注文が発注されるサービスで、ちょっと目を離した隙に思ったよりも損失が拡大してしまったといった初心者が陥りがちな失敗を防いでくれる信用取引自動決済発注サービスです。
例えば、損切り決済率を-2%から-20%までの範囲で決められ、許容度に応じて自分で設定することができますので、忙しくて株価チェックができなかった時などの損失拡大を防いでくれるばかりか、逆指値などの時のように細かな価格の設定も必要ありませんので、初心者の人には嬉しいサービスと言えるのではないでしょうか。(詳細はマネックス証券のウェブサイトをご覧ください。)
いかがですか。このように信用取引は、投資家の皆さんの使いやすさやリスク管理機能を充実させることによってどんどん進化してきました。
また、進化することによってより身近になり、安心して使えるものになってきたと言えるのではないでしょうか。
現在も進化し続けている信用取引ですが、是非上手に活用して、上昇相場でも下落相場でも利益を上げることができる投資家を目指してください。
次回は(仮)信用取引の始め方(現金の場合、有価証券の場合)についてお話します。
コラム執筆:福永 博之
株式会社インベストラスト代表取締役。IFTA国際検定テクニカルアナリスト。ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ 株式・資産形成講座 講師。勧角証券(現みずほインベスターズ証券)、DLJdirectSFG証券(現楽天証券)、同証券経済研究所チーフストラテジストを経て、現職。現在、投資教育サイト《アイトラスト》の総監修を務める。ラジオNIKKEI、テレビ東京、TOKYO MXテレビ、CS日テレなどの株式関連番組にレギュラー出演。マネー雑誌の連載のほか、執筆多数。最新刊『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った「株」チャートらくらく航海術』(ダイヤモンド社刊)では、チャート分析の基本中の基本、ローソク足に徹底的にこだわって騰がる株を見つける方法をわかりやすく解説し、好評を博している。
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