第2回 個別株のとなりにETFが鎮座する?【ETF解体新書】

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第2回 個別株のとなりにETFが鎮座する?【ETF解体新書】


こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。前回は、1つの例として任天堂の株+日経225ETFという組み合わせを紹介しました。日経225との連動を目指すETFは複数ありますが、もっとも出来高が大きいのは「日経225連動型上場投資信託」です。コード番号は「1321」。そうです、個別銘柄と同様にETFにも等しく4桁の銘柄コードが振られています。当ETFの2012年3月28日(水)の終値は10,400円。このETFは売買単位が1口ですので1万円強で購入することができます。また、市場価格を見る、指値・成行で注文を出すなど、売買のしくみは個別株とまったく同じです。証券口座をお持ちであれば、特別な手続きをすることなくすぐに取引することが可能です。

次に具体的な活用法になりますが、例えば、ソフトバンクを保有するあなたが、違う業種で相場の地合に影響を受けにくい、ディフェンシブな業種である食品・医薬関連などの会社を探しているとしましょう。しかし、ひとつの会社を選び切るところまでは行きません。であれば、ソフトバンク株+食品ETF、あるいは医薬品ETFという組み合わせを考えてみるのはいかがでしょうか。今、保有する個別株と違う業種を「業種別ETF」という銘柄で保有することを考えてみるのも一案です。(尚、現在、TOPIX-17と呼ばれる、17種の業種別指数に連動するETFが東京証券取引所第一部市場に上場しています。)

あるいは今、あなたが三菱商事を保有しているとしましょう。新興市場の株にも興味がありますが、どの会社を選べばよいかよく分かりません(リスクが高く躊躇してしまいます・・)。その場合、新興市場を広く捉える、「上場インデックスファンドS&P日本新興株100」ETFや、「JASDAQ-TOP20」ETFなどの選択肢があります。あるいは、内需関連株にプラスしてアメリカ株式ETFを購入することも可能です。ダウ平均と連動するもの、S&P500に連動するものから選択が可能です。

その他、日本の株式市場には、ロシア、インド、ブラジル、タイなどの国別株式ETFをはじめ、広く先進国、新興国株式を捉えるETF、また、海外債券ETF、国内REIT指数に連動するETF、また、豪州REITのETF、金、小麦、原油など商品価格に連動するETFなど、実にバラエティー豊かな「銘柄たち」が揃っています。

筆者はネット証券で新興国株式ETFを購入した際、「口座管理画面」で個別株のすぐ下にETFが表示されるのを見て、「日本のマーケットで世界が買えるのだ」と改めて実感しました。最後になぞかけで気持ちをほぐしましょう。ETFとかけて電動歯ブラシと解く。その心は?「一度使ってみればそのよさが分かります。」

コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表
2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。

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