マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
株式会社インベストラストの福永博之です。今回はマネックスシグナルのアウトライト戦略で使用しているロボットの1つである「Long003」について見ていきましょう。
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まず、いつものようにロボットの特徴を見ていきましょう。
(Long003の特徴)
・ 時価総額上位30銘柄を対象
・ 保有期間は5日程度を想定
・ マーケットの動きに合わせ、買いシグナル発生条件を変化させている。銘柄を絞り、短期的な値動きをもとに利益を目指す
これらの特徴から「Long003」は、前回チェックした「Long002」と同様に時価総額の大きさが銘柄を抽出するときの特徴になっていますが、「Long003」の方は、時価総額上位30銘柄に限定されていますので、より銘柄が絞り込まれているといえます。
ちなみに2012年3月27日現在の東京証券取引所第一部に上場している時価総額上位30銘柄は、以下の通りです。
これらの銘柄群を見ておわかりの通り有名企業ばかりです。また、時価総額が大きいこれらの銘柄のなかには、前回お話ししたファナックやファーストリテイリングなど、株価が高い「値がさ株」が含まれており、威力を発揮するのは、レバレッジを効かせた信用取引と考えられるでしょう。
【東京証券取引所第一部に上場している時価総額上位30銘柄】
(2012年3月27日現在) Quickより マネックス証券作成
また、抽出される銘柄群を見る限り「Long002」とあまり差はないように思われますが、その他の特徴には違いがあります。例えば、「Long002」の保有期間が10日から15日を想定しているのに対して、「Long003」の保有期間は5日程度となっていますので、営業日数で1週間程度を目安に考えた取引ということがいえます。
また、「短期的な値動きをもとに利益を目指す」としていますから、「Long002」と比較して、より短期的な売買を目指している人にとっては好都合かもしれません。
最初にご紹介したところで、銘柄の絞り込みだけに目を奪われてしまうと、銘柄の絞り込みだけが「Long003」と「Long002」の違いと思ってしまいがちですが、保有期間や売買の考え方にも注目する必要があります。
では、「Long003」と「Long002」のどちらを選べばよいか迷った場合、どう判断すればよいのでしょうか。
私は、これら2つのロボットの特徴から考えて、市場全体に上昇や下落のトレンドが発生していて、日々、一方向に株価が動いているときには「Long002」を、一方、主力株のテーマ物色や主力株の循環物色といった個別主力株が循環的に買われているときなどには、「Long003」が有効に働くのではないかと思います。
こうしてみると、マネックスシグナル利用の際には、市場全体がどのような形で売買が行われているのかも把握しておく必要がありそうですね。しっかり把握できれば、「Long003」と「Long002」を使い分け、銘柄選びから信用取引の有効性をうまく引き出して利益を上げることも可能になるのではないかと思いますが、みなさんはいかがでしょうか?
コラム執筆:福永 博之
株式会社インベストラスト代表取締役。IFTA国際検定テクニカルアナリスト。ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ 株式・資産形成講座 講師。勧角証券(現みずほインベスターズ証券)、DLJdirectSFG証券(現楽天証券)、同証券経済研究所チーフストラテジストを経て、現職。現在、投資教育サイト《アイトラスト》の総監修を務める。ラジオNIKKEI、テレビ東京、TOKYO MXテレビ、CS日テレなどの株式関連番組にレギュラー出演。マネー雑誌の連載のほか、執筆多数。最新刊『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った「株」チャートらくらく航海術』(ダイヤモンド社刊)では、チャート分析の基本中の基本、ローソク足に徹底的にこだわって騰がる株を見つける方法をわかりやすく解説し、好評を博している。
ダイヤモンド社からテクニカル分析の本を出版しました。『FX一目均衡表 ベーシックマスターブック』(2月10日発売)一目均衡表の書き方から分析手法まで、これまでにないくらい詳しく書かれた本です。中には「一目均衡表は分足トレードでも有効か?」とか、一目均衡表を「座標軸で考える」などという、私なりの分析も書いてありますので初心者の方から実際に一目均衡表を活用されている方まで、読みごたえのある本になっています。
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