第10回 東南アジアのETFにフォーカス 【ETF解体新書】

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第10回 東南アジアのETFにフォーカス 【ETF解体新書】

こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。筆者は都内を移動中、観光客の人たちを見ると「どの国の人だろう?」と推察するようにしています。私見ですが、この1、2年でタイからの観光客が急増したような気がします。タイ株式は国内ETFとして、タイ株式SET50指数連動型上場投信(1559)が存在します。SET50指数とは、タイ証券取引所の上位50銘柄で構成される株価指数です。

また、海外ETFでは、米国市場に上場するiシェアーズMSCIタイ・インベスタブル・マーケット・インデックス・ファンド(THD)があります。タイの一人当たりGDPは5,000ドルに近づいており、中産階級が急速に育ちつつあります。

次にマレーシア株式です。国内ETFとしてFTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信(1560)があり、海外ETFではiシェアーズ MSCI マレーシア・インデックス・ファンド(EWM)が選択できます。マレーシアはマレー系、中国系、インド系の複合民族国家です。近年は日本人のロングステイ先としても人気があります。続いてシンガポールですが、こちらは海外ETFとしてiシェアーズ MSCIシンガポール・インデックス・ファンド(EWS)があります。当該ETFの2012年7月23日現在の上位組入れ企業は1 .シンガポールテレコム、2.DBS銀行、3.UOB銀行、4.OCBC銀行、5.KEPPEL CORP LTDとなっています。近年、シンガポールは富裕層の資産預け入れ先として注目を浴びています。(iシェアーズのウェブサイトはこちら)

その次に、世界第4位の人口を誇るインドネシアです。こちらは海外ETFとしてiシェアーズMSCIインドネシア・インベスタブル・マーケット・インデックス・ファンド(EIDO)が選択可能です。一方、フィリピン株式は、同じく海外ETFとしてiシェアーズMSCIフィリピン・インベスタブル・マーケット・インデックス・ファンド(EPHE)があります。当該ETFの組入れ1位はSM INVESTMENTS CORPです。(iシェアーズのウェブサイトはこちら)

「SM」はシューマートと読み、フィリピン国内ではデパート、ショッピングモールのブランドとして有名です(筆者もフィリピンに滞在した際、SMモールに何度も足を運びました)。同社はフィリピンに43のショッピングモールを展開し、シネマコンプレックス、ホテル、リゾート施設、銀行経営まで手がけるコングロマリットです。インドネシア、フィリピンとも、GDPに占める国内消費の割合が高いのが特徴です。最後にベトナム株式です。

香港市場に上場するdb x-トラッカーズ FTSEベトナムETF(03087)が選択できます。FTSEベトナム指数はベトナム企業24社を組入れ、毎年その構成銘柄が増えています。最後にユニクロの海外進出先(東南アジア)から、経済発展の度合いを推察してみましょう。ユニクロは2009年にシンガポールに進出、2010年にはマレーシア、2011年にはタイ、そして今年はフィリピンに店舗を出店しました。この次はインドネシア、ベトナムと考えられますが、そう遠い未来のことではないと思います。

コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表 
2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。

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