第15回 新制度とマネックスシグナル③ 【福永博之の信用取引講座 ~制度変更について~】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第15回 新制度とマネックスシグナル③ 【福永博之の信用取引講座 ~制度変更について~】

みなさんこんにちは。インベストラストの福永博之です。

前回はマーケットの変化とマネックスシグナルのロボットの選択についてお話ししましたが、私は「Long2」と「Long5」を選びました。さて、この2つを選んだ理由ですが・・・。
「Long2」と「Long5」の条件を見てみましょう。

「Long2」
・ 時価総額が比較的大きい銘柄を対象
・ 保有期間は10~15日を想定
・ 買いシグナル発生条件を厳しめにし、高勝率を目指す

「Long5」
・ 各銘柄を業績面からも判断し、シグナルを抽出
・ 保有期間は7営業日前後を想定
・ 相場全体の動向を確認した上で、短・中期的な上昇トレンドにある銘柄の更なる上昇を狙う順張り系のモデル

「マーケットで変化した点」
1.売買高の増加
2.時価総額の増加
3.連騰傾向
4.評価損益率の改善


このように、並べてみるとよくわかりますが、投資をする際に最も重視しないといけないことはマーケットの動きに合わせることです。つまり、株式市場で今起こっていることと、これから起こりそうなことをしっかり把握することが重要なのです。

そうした観点から上記の「マーケットで変化した点」と「Long2」と「Long5」を比較して見てみると、共通点があることに気づかれると思います。

たとえば、「Long2」は、「時価総額が比較的大きい銘柄を対象」にしているであるとか、「保有期間10~15日」というのも、最近の連騰傾向を考えますと、高パフォーマンスが期待できそうです。

また、「Long5」を見てみますと、「業績面から判断」とありますが、ちょうど決算発表の時期を考えますと、予想通りや予想を上回る決算発表だった場合、好パフォーマンスになることが期待できそうです。

さらに、「短・中期的な上昇トレンドにある銘柄のさらなる上昇を狙う順張り系」とありますから、これも現在上昇傾向にあることを考えれば、ロボットを選ぶ際の重要なポイントと言えそうです。

ただ、「業績面からの判断」と「短・中期的な上昇トレンドにある銘柄のさらなる上昇を狙う順張り系」を選択する際にちょっとした注意点もありますので、思いつくところを挙げておきたいと思います。

たとえば、「業績面からの判断」とありますが、この判断がいつの時点であるのか、また、会社の発表なのか、リサーチ機関の予想との比較なのかなどの違いによって、業績が発表されたあとの見方や株価の反応に対する対応が異なってくると思われます。

さらに、「短・中期的な上昇トレンドにある銘柄のさらなる上昇を狙う順張り系」ですが、こちらは、選択された銘柄の中で新高値銘柄にリストに名前が挙がっているかどうかなどが重要なポイントなると思います。

なぜなら、年初に出てくる新高値(昨年来高値)銘柄は上昇が続く傾向が高いため、「Long5」にリストアップされた銘柄の中で高値更新している銘柄であれば、「さらなる上昇を狙う順張り系」という条件にまさにぴったりということになるからです。

こうした理由から「Long2」と「Long5」を選んだわけですが、ご理解いただけましたでしょうか?

このように現状を分析し、ロボットの条件と比較して合致する項目が多いロボットを選べば、好パフォーマンスが期待できると思われます。

次回も信用取引の制度変更とマネックスシグナルについてお話しいたします。

コラム執筆:福永 博之

株式会社インベストラスト代表取締役。IFTA国際検定テクニカルアナリスト。ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ 株式・資産形成講座 講師。勧角証券(現みずほインベスターズ証券)、DLJdirectSFG証券(現楽天証券)、同証券経済研究所チーフストラテジストを経て、現職。現在、投資教育サイト《アイトラスト》の総監修を務める。ラジオNIKKEI、テレビ東京、TOKYO MXテレビ、CS日テレなどの株式関連番組にレギュラー出演。マネー雑誌の連載のほか、執筆多数。最新刊『めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った「株」チャートらくらく航海術』(ダイヤモンド社刊)では、チャート分析の基本中の基本、ローソク足に徹底的にこだわって騰がる株を見つける方法をわかりやすく解説し、好評を博している。

ダイヤモンド社からテクニカル分析の本を出版しました。『FX一目均衡表 ベーシックマスターブック』(2月10日発売)一目均衡表の書き方から分析手法まで、これまでにないくらい詳しく書かれた本です。中には「一目均衡表は分足トレードでも有効か?」とか、一目均衡表を「座標軸で考える」などという、私なりの分析も書いてありますので初心者の方から実際に一目均衡表を活用されている方まで、読みごたえのある本になっています。


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