マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回、前々回とテクニカル分析の種類についてお話ししてきましたが、たくさん種類があると、どれを使ってよいかわからないという人がいると思います。また、たくさん種類があると、すべての種類を覚えるだけで大変だと思われることでしょう。さらに、そんなにたくさんあるということは、どれが本当に使えるのか疑問に思われる方も多いことでしょう。
そうしたなか、テクニカル分析をどのように活用すればよいのでしょうか?テクニカル分析にはいろいろ種類があるように思われますが、最初に覚えた方がよいと思われるテクニカル分析があります。それは、トレンド分析と売買タイミング分析です。なぜなら、株式投資は、最初に投資する際、株価が上向きなのか下向きなのかの判断が必要で、株価が上向きと確認できた後に売買タイミングを計るというのが、テクニカル分析から見た投資判断の順番ではないかと思われるからです。
これは、短期の売買に限らず、中長期投資でも同じことが言えます。たとえば、長期で下降トレンドになっている会社の株を持っていた場合、その間、評価損益はどうなってしまうでしょう。これは言うまでもなく、含み損が膨らむことになってしまいます。
また仮にその後反発したとしても、自分の買い値まで戻らなかったりということがあったりします。こうした失敗はどこから生まれるのかといえば、まず、株価の方向を見ていないことが挙げられます。また、売買タイミングについてもあまり考えずに株を買ってしまうことが挙げられそうです。
さらに損失が膨らむ理由の一つとして挙げられるのが、株価の向きが下降トレンドになっているのにもかかわらず、損失を出すのが嫌なためにロスカットできないことが挙げられます。
テクニカル分析を身につければ、以上のような基本的な損失を防ぐ、あるいは、損失を最小限に抑えることができるのではないかと思われます。また、こうしたテクニカル分析に慣れてくると、トレンドや売買タイミングを分析しつつも、株価の過熱感を探ったり、行き過ぎを探ったりするなどのアレンジが考えられるようになります。さらに、中・上級者になると、サイクル分析を行って上昇トレンドのなかでも、売り時を探ったり、下降トレンドのなかでも買い時を探ったりと言ったことができるようになってきます。
こうしたことを意識してテクニカル分析を勉強していけば、投資の際に必要な最低限のことを無理なく勉強することができると思います。また、慣れてきたところで、実際の売買を検証し、何が足りなかったのか、また足りない部分を補えるテクニカル分析はないのかを確認し、補えるテクニカル分析があれば、それを追加して考えると言うのが、テクニカル分析を利用する流れではないかと思います。さらに、そうした足りない部分を補ってくれるテクニカル分析があれば、これまでの失敗を繰り返さないよう、組み合わせて使うということも考える必要あるのではないかと思われます。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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