第13回 移動平均線の具体的な取引への活用法について③(押し目買い) 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第13回 移動平均線の具体的な取引への活用法について③(押し目買い) 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も移動平均線を使った売買タイミングの図り方について、グランビルの法則を使ってお話ししたいと思います。

早速ですが、みなさんは「押し目買い」といったときにどのタイミングで買うのが良いと思われますか?

その前にまず押し目買いの定義についてですが、「押し目買い」とは上向きの移動平均線の上に株価が位置しており、移動平均線に近付いて反発したところを買うことを言います。なかには、下降トレンドで、いわゆるリバウンド(自律反発)狙いの買いも、押し目買いと勘違いしている人がいますが、リバウンド狙いの買いは失敗すると大きな損失につながってしますので慎重に行う必要があります。

一方押し目買いは、買ったあと上昇が続くことが期待される買いのタイミングなのです。
それでは、以下のチャートをご覧ください。

20130813_fukuhaga_graph1.jpg


上記のチャートは住友重機械工業の日足チャートですが、○を付けたところをご覧いただくと、一旦75日移動平均線を割り込んだあと株価が反発しているのがわかります。

この場面で重要なことは、株価は移動平均線を割り込んで下落しているものの、移動平均線が上向いているというところになります。これがグランビルの法則でいう「押し目買い」なのです。

でも、ひょっとすると、上記のチャートは前回と同じ反発買いではないのかと思われるかもしれませんね。また、そう思われた人は良く勉強している人だと思います。また、そう考えた人は、反発してから買うと言うのがセオリーですから、75日移動平均線上を回復するまで買うことができずに遅れてしまうことが予想されます。では、次のチャートをご覧いただきましょう。


20130813_fukuhaga_graph2.jpg


このチャートは最初のチャートと同じ住友重機械工業のチャートですが、移動平均線を5日と200日に変更したものです。こうしてみますと、75日移動平均線を割り込んで、反発しているように見えた赤い丸の部分も、実は200日移動平均線に届くか届かない、「押し目」になっているというのがお分かり頂けると思います。

したがって、日足のチャートで移動平均線を活用して売買タイミングを計る時には、日ごろ見ている5日や25日、75日移動平均線などに加え、上記のように200日移動平均線を加えてみてみると、買いタイミングが遅れることなく「押し目買い」を入れることができるようになりますので、是非活用してみてください。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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