第4回 モメンタムの見方② 水準について 【福永博之の今さら聞けない株価の勢い分析講座】

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第4回 モメンタムの見方② 水準について 【福永博之の今さら聞けない株価の勢い分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。
ここまでモメンタム(勢い)についてお話ししてきましたが、お分かりいただけたでしょうか。
そこで今回は、0ラインではなく、モメンタムの水準についてお話ししたいと思います。それでは次のチャートをご覧ください。


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これは日本郵船の日足チャートです。上段がローソク足で中段がモメンタム、下段が売買高になります。
では中段のモメンタムと上段のローソク足を上下同時に比較しながらご覧ください。まず前回お話ししたように、モメンタムが0ラインを上回れば上昇の勢いがあることになり、0ラインを下回れば下落の勢いがあることになりますが、一方でモメンタムにはプラスもマイナスも上限や下限がありません。したがって、理論的には株価が上昇する時にモメンタムも上昇が続き、下落の場合はモメンタムも0ラインを割り込んで下落が続くことになります。

ただ、ここで誤解をしてはいけないことがあります。それは、モメンタムは勢いを教えてくれても、株価のトレンドは教えてくれないということです。

たとえば、上段のローソク足は75日移動平均線をサポートに右肩上がりが続いていますが、一方のモメンタムは0ラインを中心に上下の動きになっているのがわかります。このようにモメンタムの水準をみると、株価のトレンドが右肩上がりでも、上昇が止まって低下する場合があります。これが勢いの低下を示していることになるのです。

そして、このモメンタムの上昇が止まって低下し始めたところから、上昇トレンドの中で株価上昇の勢いが落ち、反落しています。こうした株価とモメンタムの動きをうまくとらえて売買を行うことでスイングトレードでは有効に機能すると考えられるわけです。
こうした動きを活用して「利益確定売り」を出すわけです。売りが苦手と言う人は、是非、このモメンタムの動きを参考にしてみてください。ただ、青い点線で書かれた丸のところは、ちょっと様子が異なっていますね。ここについては、次回のまとめのところでお話ししたいと思います。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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