マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回でモメンタムについての話も最終回となりました。これまでのまとめになります。それでは実際の日経平均株価のモメンタムを見ながらお話ししましょう。
これは4月30日から10月28日までの日経平均株価とモメンタムの推移です。10月22日からの値動きを見ますと、急落、急騰しているのがわかります。
たとえば、○で囲んだ部分ですが、10月23日は287円安、24日60円高、25日は398円安、28日は307円高となっていますが、実際のローソク足を見てみると、23日から25日まで間に発生した陰線が印象的な半面、28日の急反発を見ると、株価の戻しを期待してしまうところです。ただここでモメンタムンを見るとどうでしょう。
モメンタムは10月23日から水準を切り下げ、一旦0ラインを割り込みました。これはみなさんが感じている印象通りの値動きと思われますが、一方で同28日の307円高したところのモメンタムを見ると0ラインを超えていないことがわかります。
さらに株価と移動平均線の位置関係を見てみると、25日に株価は一旦75日移動平均線を割り込みましたが、28日には大幅高して再び上回ってきており、下げ止まったかに思われます。ところが、モメンタムを見ると、株価は大幅高しているにもかかわらず、0ラインを超えられておらず、下向きの勢いの方が優勢のままになっているのです。
ここで実践的な判断をしますと、28日に株価は大幅反発したものの、モメンタム(勢い)は下向きの勢いの方が優勢であることを示唆しており、株価は弱含みであるということを表していることになるのです。
ローソク足と移動平均線だけを見ていると、こうした状況に気付くことはありませんが、ローソク足と移動平均線から受ける印象とは別に、モメンタムは客観的に株価の戻りが弱いことを示していると言えるでしょう。
さて、29日の終値はどのようになるのか、また今後の株価動向はどのようになっていくのか要注目です。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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