第45回 ETFがあなたの投資に貢献できること 【ETF解体新書】

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第45回 ETFがあなたの投資に貢献できること 【ETF解体新書】

こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。2014年もどうぞよろしくお願い致します。年頭にあたり、大局に帰るという意味合いで、ETFがあなたの投資に貢献できることをまとめておきたいと思います。「ETFという名前は知っているが、自分の投資には関係がない」と考える投資家がまだまだ多いようです。その理由のひとつに、短期投資派はETFを長期投資のツールと見なし、また、長期投資派はETFをトレードの道具と思い込んでいることが挙げられます。実際は、ETFはどのような投資スタイルにも馴染む、間口の広い金融ツールなのです。では、ETFがあなたの投資にどんな貢献ができるのか?

1.不足するアセットクラスの補完となります

世の中には実にさまざまな投資対象があります。日本株、外国株、国内債券、外国債券、FX(外国為替証拠金取引)、REIT、商品(コモディティ)など・・。もちろん、投資手法もさまざまです。投資家には自身が嗜好するアセットクラスがありますが、今保有する投資対象のみで満足しているわけではありません。自分の資産構成に不足しているアセットを補完したいと思いつつ、どの金融商品を当てはめればよいか分からない・・。その際に、大枠で特定のアセットクラスの補完を行えるのがETFなのです。たとえば、REITに興味を抱いている投資家なら、海外ETFの「スパイダー ダウ・ジョーンズ REIT ETF」(RWR)と「iシェアーズ 先進国(除く米国)REIT ETF」(IFGL)を保有することで、世界のREIT市場をおおよそ網羅することができます。また、日本株が驚異的なリターンを上げた翌年だからこそ、外国株式にも投資網を広げておきたいものです。国内市場に上場する先進国株式ETF(1680)を利用すれば、先進国20ヵ国以上の株式に包括的に投資を行うことができます。

2.リスクコントロールの手段となる

株式あるいは債券などで、ひとつの銘柄に絞って投資を行う場合、市場リスク+銘柄固有のリスクを背負うことになります。たとえば、満期5年の豪ドル債券を保有する投資家が、国内上場の先進国債券ETF(1677)を併せて保有することで、銘柄の分散、国・地域、通貨の分散を同時に達成することが出来ます。ETFを用いればリスクコントロールが容易に行えるのです。

3.リスクヘッジができる

分散投資を心掛けている投資家は多いと思いますが、市場の下落リスクには意外と無防備であるケースが少なくありません。ETFなら既存の証券口座を用いて、マーケットそのものの下落リスクにヘッジをかけることが可能です。まだ種類は限られますが、TOPIXが下落するリスクをヘッジするTOPIXベアETF(1569)、ダウ平均が下落するリスクをカバーするNYダウ・ベア・ドルヘッジETN(2041)などが存在します。投資家が買い持ち(ロング)するだけでなく、手軽にショート(カラ売り)が出来るのもETFの魅力でしょう。

4.コストが低い投資ができる

ここでいうコストとは、既存の投資信託と比較した場合の信託報酬の安さだけではありません。投資対象を大枠で捉えるETFは、個別の銘柄選択に時間をかけたり、各種指標やデータを分析したりする手間ひまを削減することができます。つまり、時間コスト的にもリーズナブルな投資となるのです。

コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表  http://www.sinyo-fp.com/

2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。

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