第2回 エンベロープについて2 【福永博之の今さら聞けないトレンド分析講座】

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第2回 エンベロープについて2 【福永博之の今さら聞けないトレンド分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回からエンベロープについてお話ししていますが、今回はエンベロープを使った売買判断についてです。それでは、前回ご覧いただいたNYダウのエンベロープチャートのアップデートしたものをご覧いただきましょう。


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上記は、先週紹介したNYダウのエンベロープチャートをアップデートしたものです。まずは右端の部分からご覧ください。このエンベロープチャートは、25日移動平均線を中心線として、上下に3%のかい離率で平行線を引いたものですが、昨年末の12月31日にNYダウの値が+3%に達し、その後軟調な展開になっているのがわかります。
また、そのほかの局面でも○をつけた部分をご覧いただくと、+3%や-3%に達したところで、株価の上昇や下落が一旦止まり、短期的なトレンドが反転しているのがおわかりいただけるのではないでしょうか。
このように、NYダウは、25日移動平均線を中心線として3%のかい離率に達したところで株価が反転する特徴があると言えるわけです。
ただ一方で、上下3%に達して株価が一旦反転しても、大きな株価のトレンドが変わったということにはなっていません。したがって、エンベロープを活用する場合、短期的なトレンド判断に利用すると同時に、利益確定売りや押し目買いに有効と考えられるのです。
また、もう1点エンベロープを活用するメリットがあります。それは、ピンポイントで売買判断が行えるということです。たとえば、トレンドと売買タイミングを教えてくれる移動平均線を活用した場合はどうでしょう。移動平均線で売買の判断を行った場合、ゴールデンクロスやデッドクロスで売買判断を行いますが、ゴールデンクロスやデッドクロスは株価が高値や安値をつけて反転してから発生するため、最高値や最安値に近いところで売買するのが難しい傾向にありますが、エンベロープは、銘柄ごとのかい離率の特徴をとらえて表示することで、ある一定のかい離率に達したところで、売買判断が行えるといった移動平均線などにない、再高値や最安値に近いところで売買が行えるといった利点があるのです。
エンベロープは移動平均線を中心線に単純に平行性を引いたもので、非常にシンプルなものですが、株価の特徴をとらえて表示することによって、ピンポイントで売買判断が行える優れものなのです。
次回もエンベロープの活用法についてお話しします。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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