第4回 エンベロープについて4 【福永博之の今さら聞けないトレンド分析講座】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第4回 エンベロープについて4 【福永博之の今さら聞けないトレンド分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。いよいよ今回がエンベロープについての最終回となりますが、その前にエンベロープについておさらいをしておきましょう。
エンベロープは移動平均線からの一定のかい離率を表し、上昇した時の過熱感や下落した時の売られ過ぎを確認するのに役に立ちました。
また、ランダムに動いているように見える株価も、NYダウのようにローソク足とエンベロープを表示することで、ある一定のかい離率に達すると株価の上昇が止まったり、下落したりするのがわかりました。
また、この特徴を売買判断に活用できることも前回お話ししました。ただ一方で注意すべき点がありました。それは、過熱感から一定のかい離率に達したところを利益確定売りした場合でも、トレンドが継続している場合は、再び上昇トレンドが継続することになるため、売ったまま放置しておくと、そのあとの上昇について行けないことがあることなどでした。
そして最終回となる今回ですが、エンベロープが意外なことを教えてくれることをお話ししたいと思います。それは、エンベロープの最大値をとった時のプラスとマイナスのかい離率の違いです。たとえば、銘柄によっては株価の上昇、下落の動きは同じではないため、プラスかい離の方が大きければ、株価上昇の勢いがあると判断できますし、一方でマイナスかい離の方が大きければ、下落する時の値幅が大きくなることが考えられるなど、さまざまな判断材料になると言えるのです。
では、具体的にチャートを見てみましょう。銘柄はソフトバンクです。


20140128_fukunaga_graph1.jpg

上記はソフトバンクのエンベロープです。このエンベロープを見て気付くことがあると思います。そうです。プラスとマイナスの幅(かい離率)が異なっているのです。上昇トレンドが継続している間、プラスかい離の方がマイナスかい離よりも大きくなっているのがわかります。このように、どちらか一方のトレンドが強いとき、上記のソフトバンクのように、プラスかい離の方が大きくなると同時に、利益確定と押し目買いを上手く行うことができるようになりますと、パフォーマンス改善につながると同時に、強いトレンドを見逃さなくて済むようになるのではないかと思われます。
いかがだったでしょうか?一見シンプルに見えるエンベロープですが、実は、たった2本の線でいろいろなことを教えてくれる優れモノですので、みなさんも是非活用してみてください。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

マネックスからのご留意事項

「特集1」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

マネックスメール登録・解除

コラム一覧