マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回はV字トップを避ける方法についてお話ししたいと思います。それでは確認のために、前回のチャートをご覧いただきましょう。
前回お話ししたようにV字トップは、損失拡大や塩漬け株になりやすいフォーメーションですので、避けるべき重要な形ということができます。
では、何をどのようにチェックすれば避けることができるのでしょうか。ひとつは前回お話しした、高値付近で発生する売買高の増加です。この売買高の増加はいわゆる買いのクライマックスと考えることができます。買いのクライマックスとは、ほとんどの人がその株を買ってしまって、次の買い手が不在となるような状況のことです。
次の買い手が不在になるということは、売り手がいても買い手がつかないことを意味しますので、価格が下落すると同時に売買高も減少することになります。
上記チャートでは、まさにV字トップを形成しているところで一気に売買高が膨らみ、その後急落するケースが見られます。
2つ目のポイントは、ローソク足の組み合わせです。左端のV字トップのところでは、前日は陽線でしたが、高値をつけた当日は上ヒゲの長い陰線を引いており、そのあと株価が戻りきれませんでした。
また、2つ目のV字トップを形成したところでは、長い上ひげをつけたあとの翌営業日は陰線のコマを形成して株価は上昇できませんでした。そして3つ目のV字トップを形成したところは、大陰線の包み足を形成して取引を終えるなど、高値をつけた日の特徴として、長い上ひげや大陰線といったローソク足の形をチェックすることで、V字トップの完成を教えてくれるのではないかと思われます。
さらに最後のポイントとして、5日移動平均線を割り込むかどうかもカギになりそうです。仮に売買高が増加したあと、大陰線を形成しても、下げ止まって上昇することも考えられますが、ここで株価が5日移動平均線を下回ったり、5日移動平均線の向きが下を向いたりしたところでは、天井を形成したあとの下落基調が顕著となりますから、塩漬けにしておかず、ロスカットのタイミングということになるのではないかと思われます。
また、25日移動平均線からのかい離が広がったところで、いままでお話しした売買高、ローソク足の形に加え、5日移動平均線が下回ったり、下回ったあと5日移動平均線が下向きに変化したりした時は、V字トップの完成と、株価の下落基調が同時にやってくると考えられますので、巻き込まれないよう注意してください。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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